日本共産党市議団は、夏休み中の放課後児童クラブの利用実態を把握するため、5つの児童クラブの様子を視察し、各クラブの支援員の方から聞き取り調査を行いました。
以下には子どもたちが過ごす様子とともに、現状の解題について報告します。
「概ね40人」?
夏休み中は50人を超える子どもが1教室で過ごしている状況が見られました。そのため声が聞き取りにくく、大きな声を出さざるを得ない状況です。
規定では「1教室に概ね40人」ですが、教室は増えず、休憩スペースの確保も困難です。トイレや手洗い場に子どもの長蛇の列ができており、室外にしかトイレが無い場合や和式トイレもあります。
子どもたちが安心して過ごせる環境なのか検証が必要です。
危険な暑さ対策を
熱中症防止の観点から、一日中室内で過ごすことがほとんどです。「折り紙やおもちゃなどもっと遊ぶものがあれば少しでも楽しめるのに」との声を聞きました。
学校と連携し、体育館を利用しているクラブもありましたが、エアコンがないため20分までに制限されています。
暑い状況でも体を動かせる環境の確保が急がれます。
豊かな人間関係を
大人数、異学年の子どもたちが生活するクラブでは、安全を確保するために、出欠確認等の管理も重要ですが、個別の配慮が必要な子も増えており、一人ひとりへの丁寧な関わりも欠かせません。
子ども同士の豊かな人間関係を作るためにも、職員体制の充実が必要です。
放課後の生活環境 健全な育成の場に
市は待機者を出さない方針で放課後児童クラブを運営しており、保護者の就労の長時間化に伴い、在籍者数は増加傾向です。
特に長期休暇中は在籍者数が増加することから、今回の視察で「1教室概ね40人」以上の児童が利用している現状が確認されています。
過密状態で発生する怪我やトラブル防止、現場の負担軽減のためにも、環境の改善が喫緊の課題です。
子どもたちの健全育成に資する放課後の生活環境が何よりも求められます。