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今後の少子化対策について(2026年3月議会一般質問)

2026年3月議会の日本共産党・みよし剛史市議の一般質問です。

第一質問と答弁を掲載します。

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みよし剛史:今後の少子化対策について、対策の理念について伺います。

 人口減や少子化の要因は、経済的・社会的事情などで、若い人が将来の人生を自由に選択できなくなっていることが根本にあると考えます。

 「令和5年度我が国と諸外国のこどもと若者の意識に関する調査」によれば、40歳までの将来について4割で経済的な不安を抱え、5割が結婚願望が無いなど、諸外国の若者と比べても自らの将来展望を描けない傾向が顕著です。

 本市の2024年度こども・若者世代実態調査においても、15歳~29歳の3割が自身の将来に明るいイメージが持てていません。

 若者が抱える将来不安と、若年人口減や未婚率増との相関について、市長の認識をお答えください。

福山市少子化対策専門家会議での議論では、少子化の事象のみを問題とするのではなく、若者や女性の置かれる背景事情に目を向け、ひとり一人のライフステージ上に多様な選択肢があることや、それぞれの自己決定が尊重され、選んだ生き方を支援できる社会を構築した先に、少子化を乗り越える展望があることが示されていました。

 しかし、政府が進めた児童手当の拡充や大学の授業料無償化などは「第3子以降」が要件とされ、出産に対する社会的なプレッシャーとなりかねません。

 本市の少子化対策の視座についてお答え下さい。

希望の子育て5か年プランについて伺います。

 本市の少子化対策の具体として、総額約49億円の「希望の子育て5か年プラン」に取り組むこととしています。自治体財政は単年度主義ですが、5年間分の事業費をパッケージ化して提示する目的についてご説明ください。

 子育て家庭への経済的負担の軽減策として、小学校給食の完全無償化、子ども医療費助成の高校生年代までの拡充、第1子の保育料の引き下げが盛り込まれましたが、放課後児童クラブの利用料の適正化も同時に検討されます。

 子育てにかかる経済的な負担軽減を、世帯の所得や子どもの人数にかかわらず拡充する方向性と、保護者が家庭にいない児童の保育にかかる費用に受益者負担を求めることとは並立し得ないと考えますが、施策の整合性についてご説明ください。

 

ジェンダーギャップ解消について伺います。

 多様な社会活動において女性の自己実現の要望に応えられる選択肢を拡充することは、ジェンダーギャップ解消の根幹であり、今後の地域経済の発展にも重要だと考えますが、本市の認識と今後の民間企業との取り組みによる目標についてお答えください。

 若年女性の回帰率が低く転出超過が生じる要因は、男女間の賃金格差の状況が指摘されているところであり、本市としても格差是正の取り組み強化が求められるはずです。

 2024年度福山市職員の給与の男女の差異の状況は、全職員における男性の給与に対する女性の給与の比率が74.1%で、2022年度61.2%からは改善傾向が見られるものの、依然として大きな格差が生じていると考えますが、現状の認識についてお答えください。

 格差是正に向け、女性の比率の高い業務の正規職員増と給与水準の改善を計画的に進めることを求めます。ご所見をお示し下さい。

 

SRHRと女性の権利について

 少子化対策専門家会議では、2013年時の母親が10代の出生ケースが全国で1.26%である一方、当時の福山市では2%超であったことが示され、その要因として本市の歓楽街における女性労働の実態が指摘されています。

 5か年プランでは、SRHRの理解推進などは位置付けられているものの、女性支援法に基づく支援については言及がありません。女性の自己決定への理解と権利擁護の機能は不可分と考えますがどのように整理されているのか、今後の女性支援の充実への取り組みについてそれぞれご説明ください。

 また、政府もプレコンセプションケアの推進に取り組んでいますが、包括的性教育が行われていない現状において、性と生殖の権利や自己決定への理解が浸透せぬまま、少子化対策の視点から受胎前ケアの重要性が語られていることには危うさも感じます。

 本市はプレコンセプションケアの推進とSRHRの理解促進をどのように進めていくのかお答えください。

 

保育の充実について伺います。

 現在の社会経済活動において保育機能は必要最低条件であり、保育施設利用率は増加傾向です。しかし、保育士確保は困難な状況が続いており、年度当初の待機児童はゼロとしつつも、希望する保育施設に入所ができずに待機しているケースは毎年生じています。

 保育施設に入所できない実態は子育てに対する障壁そのものであり、少子化対策におけるKPIに希望保育施設入所の待機状況を設定することを求めますがご所見をお示しください。

 また、保育の質的向上が求められており、有資格保育士の確保も少子化対策の効果指標になり得ると考えますが、本市の認識についてお答え下さい。

 あわせて有資格保育士の確保目標と無資格者の資格取得支援の目標についてお示しください。公立保育所では保育士の配置改善に市職員定数の改定で対応するようですが、定数増による改善効果をお示し下さい。

 

市長答弁

三好議員の御質問にお答えいたします。

始めに、少子化対策についてであります。

若者が抱える将来不安のうち、雇用や収入の状況が未婚化等に一定の影響を及ぼしているものと認識しています。

このため、今後の少子化対策は、こうした不安の解消に努め、自身が望む生き方を実現できる環境を整えていくことが重要と考えています。

 

次に、希望の子育て5か年プランについては、多分野にわたる少子化対策の取組を働き方改革など3つの柱に沿って体系化し、中期的な戦略として示すものです。

また、官民一体で取り組むとの決意を明確にするとともに、今後、子育て環境が一層充実していくというメッセージを若者や子育て世代に届けることで、安心感にもつながるものと考えています。

 

次に、受益者負担の適正化についてであります。

子育て家庭の経済的負担の軽減と質の高いサービスの維持を両立するため、新年度、第1子の保育料や放課後児童クラブの利用料の適正化について検討することとしています。

国が示す公費負担と受益者負担の考えから大きく乖離している状況も見られることから、適正化に取組む必要があると考えています。

 

次に、性別にかかわらず、一人一人がその個性と能力を十分に発揮し、活躍できる環境を整えることは、ジェンダーギャップの解消につながり、地域の活力を高める重要な取組であると考えます。

このため、新年度には、商工会議所・商工会と官民共同会議を立ち上げ、市内企業の経営層の意識改革や企業内での実践支援に取り組むことで、女性にとって働きやすさと働きがいのある企業を広げてまいります。

 

次に、本市職員の給与の男女の差異についてであります。

職員の給与は、性別に関係なく、条例等に基づき適正に支給しています。

結果的に男女に給与差が生じている要因は、

・扶養手当や住居手当の受給者に占める女性の割合が男性より低いこと

・相対的に給与水準の低い非常勤職員に占める女性の割合が男性より高いこと

などが考えられます。

常勤職員と非常勤職員については、それぞれの役割や職務内容等を踏まえ、必要な人数を配置しているところです。

また、給与の決定に当たっては、国や民間の給与水準との均衡の原則に基づき、人事院勧告に準拠しながら、職務内容や職責に応じて定めています。

 

次に、SRHR(性と生殖に関する健康と権利)と女性の権利についてであります。

いわゆる困難女性支援法に基づく支援については、女性の人権尊重と権利擁護の視点を持ち、自己決定に基づく伴走支援ができるよう、女性相談支援員の配置や女性支援調整会議の設置により、一時保護や弁護士相談の同行支援を行うなど、丁寧な対応を行っています。

 

今後も、研修の充実などによる女性相談支援の質の向上に努め、SRHRも踏まえた女性の権利擁護につなげてまいります。

 

次に、プレコンセプションケアの推進とSRHRの理解促進についてであります。

少子化対策専門家会議では、プレコンセプションケアについては、自らの選択による人生設計を妨げないよう、SRHRをベースとして施策を進める必要があると提言がありました。

SRHRの理解を促進するため、新年度から、自己決定の尊重を大前提に、

・参加型の啓発事業

・学生や若者向けのセミナー

・専門職による SNS を活用した相談

などを実施し、プレコンセプションケアを推進してまいります。

 

次に、KPIについてであります。

保育施設の入所申込は、現在、基本は5か所、必要があれば6か所以上でも希望施設を選択できるようになっています。

入所ができるよう、可能な限り多くの施設の選択をお願いしていますが、中には1か所しか選択されない方が一定数おられ、選択か所数にばらつきがあります。

このため、KPIとして数値化することは、馴染みません。

また、有資格保育士の数については、国により配置の基準が定められており、加えて、入所児童は常に変動があるため、これも同様に馴染みません。

 

次に、新年度、確保する保育士は保育士確保促進事業により、今年度と同等を、保育士資格取得支援事業では、15人の活用をそれぞれ見込んでいます。

配置基準の見直しについては、現状の4歳児30人につき保育士1人から、25人につき1人とするものであり、保育の質の向上が期待できます。

再質問は、福山市議会の会議録や中継映像をご覧ください。

(議事録の更新は次回の定例会開催前になります。)

https://ssp.kaigiroku.net/tenant/fukuyama/pg/index.html

https://fukuyama-city.stream.jfit.co.jp/

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