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福山市におけるPFAS検出のこれまでの経過まとめ(2026.5.13時点)

(PFAS検出の契機)

2025年2月21日、福山市は加茂川上流の深山川で、PFASが国の暫定目標値(当時)を最大11.6倍超えて検出されたこと発表。市が実施した検査は、国立保健医療科学院が2022年~23年に研究目的で行った市内の芦田川水系で調査結果が、同年2月市に報告したことによるもの。加茂川上流の深山川の4地点で170~580ng/Lが検出された。

 

(福山市の対応)

①住民説明

検出された地域では引用井戸水を使用している世帯が複数あり、市は、検出地点の近隣住民約50世帯を対象に井戸水を使わないよう呼びかけ、飲料水を配布した。2月22日から3月20日にかけて6地域で住民説明会を行った。

②暴露地域の水質検査と住民の対応

3月中旬までに市独自に周辺河川の水質検査を4回21地点、飲用井戸水等の検査を46検体で行い、飲用井戸水等の調査結果はすべて50ng/L以下であったため、環境省の見解に基づき、飲用しても健康に悪影響は「生じない」とした。飲用井戸を使用し、上水道を使用していなかった世帯もあったが、飲用井戸の使用を中止し、上水道の接続を行う際の費用について、市は「自己負担」とした。

③国との協議

市は、2025年2月27日に環境大臣、2025年3月3日に農林水産大臣、3月5日に厚生労働大臣、3月26日に環境大臣及び農林水産大臣へ、主にPFASへの対応についての助言や技術的支援などを求める要望書を提出した。

④健康調査

4月11日、12日の2日間で加茂町深山川などの周辺に住んでいる者、飲用井戸水及び沢水調査を受けた者、井戸水や沢水を飲用したことがある者のうち希望者に対して問診と血液一般検査(肝機能検査、脂質検査、代謝検査、貧血検査)を無料で行ったが、血中PFAS濃度の検査は対象外とした。

⑤水質モニタリング調査

市は、6月から暫定指針値を超過した河川及びその周辺の河川について、「水質の季節変動や経年変化」を確認することを目的に、モニタリング調査を実施することとした。谷尻川については周辺に人家が無いことから調査地点に含まなかった。2026年2月までに計4回調査が行われ、深山川楠田橋、深山川西光寺橋の2地点は50ng/L以上が検出され続けている。

⑥農産物への対応

8月29日、市はHPで農産物への影響について、「国産農畜水産物からのPFOS、PFOA摂取量は、耐容摂取量と比較して十分に少ないことが判明」という見出しで、「水稲の栽培試験の結果から、土壌中のPFOS及びPFOAは、ほとんど玄米に移行、蓄積しないことが分かりました。」との記述を公開した。

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20260513_105841福山市HP 有機フッ素化合物(PFAS)の対応について

(地域住民による福山市への要望活動

2025年11月28日、「PFAS問題を考える福山連絡会」は、加茂川上流域におけるPFAS汚染の原因究明のための要望書を2256人分の署名を付して提出した。要望項目では、北山地区における産業廃棄物処分場の浸透水及び浸出水のPFAS検査、及び河川のモニタリング地点の拡充、公費によるPFASの血中濃度検査、出原浄水場までの地域における井戸水のPFAS検査、原因の特定と原因物質の除去、産廃処分場の設置を許可しないことを求めた。

同会が加茂町内の西福環境開発が運営する安定型産廃処分場の放流水と谷尻川の合流地点で採水した水を同会が検査したところ、4月13日に696.7 ng/Lが検出されたことが明らかとなり、同月27日、詳細調査や発生源の特定を求める要望を福山市に行った。

YouTube【PFAS】「一体誰が責任とるんだ」 広島・福山市内で“最悪”の値 その現場は?「早急に発生源特定が必要」

PFAS汚染・産廃問題で議員団が環境省交渉

住民被害深刻 国の責任で対策強化を

有機フッ素化合物(PFAS)と、安定型産廃処分場による環境汚染の問題をめぐり、県内の議員と住民団体の参加で4月27日、東京・参議院会館で環境省に対する要請交渉を行いました。

仁比そうへい参議院議員に加え、大平よしのぶ元衆議院議員、社民党の国会議員も同席し、被害実態を突きつけて対策強化を求めました。

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広がり続ける汚染 住民不安は深刻化

広島県は安定型産廃処分場の残存容量が全国一で、各地で水質汚染が発生しており、交渉では汚染実態が次々と報告されました。

福山市では河川から国の暫定目標値を大きく超えるPFASの検出で住民不安が続いており、三原市の本郷処分場では、繰り返される汚染で井戸水が飲めず、稲作を断念するなど、住民生活に重大な影響が出ています。

「このままでは命と健康守れない」

仁比そうへい参議院議員は、環境省が「PFASの原因者の特定は困難」として責任追及に消極的で、さらに「PFASの血中濃度と健康影響の関連は不明」とし、「どれだけ高い値でも健康被害の原因とはいえない」と答えたことに対し、「こんな姿勢では環境も国民の命と健康も到底守れない」と環境省の姿勢を厳しく批判しました。

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痛切な住民の訴え 国も不備認める

三原市本郷処分場の問題では、「三原竹原市民による産廃問題を考える会」が提出した映像で、廃棄物の展開検査が十分に行われていない実態が明らかにされました。

環境省は「不十分」と認めざるを得ませんでしたが、対応は「県に指導を伝える」とするにとどまりました。

同会代表の岡田和樹氏は、「行政処分が繰り返されても改善されず、被害は広がるばかり。国が直接乗り出す段階だ」と訴え、現地調査と規制強化を求めました。

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制度そのものの見直し必要

河村ひろ子広島県議は、東広島市で住民の血中濃度が2300ナノグラムを超えるなど深刻な実態を示し、「汚染源の特定や公費による検査を求めても、まともな回答がない」環境省のPFAS問題への姿勢を批判。さらに「安定型産廃処分場はもはや安全とは言えない」と指摘し、廃棄物処理制度の抜本的見直しを求めました。

みよし剛史市議も、福山市の問題を踏まえ、「法改正を含めた国の対策強化が必要だが、環境省は自治体任せの姿勢だ」と指摘し、住民不安に正面から向き合うよう強く求めました。

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抜本対策へ共同継続

交渉を通じて「現行制度では汚染を防げない」との認識が共有され、国の責任での抜本対策の必要性が改めて浮き彫りとなりました。

議員団は今後も、住民の命と健康を守るため、国・自治体に対し、幅広く連携して取り組みを続ける決意です。

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