18校→7校に統廃合
広島県教委は今年2月16日、「今後の県立高等学校の在り方に係る実施計画」(素案)を公表し、県立高校18校を7校に統廃合する考えを示しました。
福山市内では、令和14~15年度までに福山葦陽高校・福山誠之館高校の定時制、通信制の東高校、沼南高校の4校を松永高校に集約する計画です。
都市部の大規模な高校統廃合計画であり、事前説明も無かったことから、各自治体の首長や高校同窓会組織、教職員組合などから見直しの声が相次ぎました。
福山市においても、広島の公立高校を守る会・福山の会から「統廃合の見直しと現状の存続を求める要望書」が市長・教育長・議長宛てに提出され、計画見直しと高校設置継続を当局に対して求めるよう要望しています。
「格別の配慮が必要」
福山市教委も素案公表の同日、県教委の高校統廃合計画に対する要望書を提出していたことから、塩沢市議は一般質問において要望の趣旨を質しました。
教育長は、「こどもたちが、希望する内容を、充実した環境の中で学べることが何より大切であると考えており、これまで各校で行われてきた教育が、より充実したものとなるよう、格別の配慮を行うこと、地域住民、在校生や中学生、保護者が不安を抱えることの無いよう、丁寧な説明を行うことについて要望を行った」と応じました。
住民合意は不十分では? 教育守る市の姿勢は?
しかし、素案の公表からパブリックコメントの公募は行われたものの、計画の本決定までわずか3カ月間しか無く、地域住民への丁寧な説明会は行われていません。また、沼南高校で行われていた農業技術の専門的な実習や、定時制高校や通信制高校での丁寧な指導などが、集約され大規模化する学校でどのように継続していくのかも、明らかにされていません。
塩沢市議は、地域住民との合意形成も無く、地域に根差した教育、少人数の丁寧な指導が失われかねない計画であることから、県教委に対して高校統廃合の実施計画の見直しを要請するよう求めましたが、市教委は、要望書の内容は「踏まえられた内容となっている」との認識を示しました。
市として豊かな教育を守る立場に立ちきるべきです。




(広島県教育委員会「今後の県立高等学校の在り方に係る実施計画」より抜粋)
福山道路整備は市民の「総意」ではない
国は福山道路の未整備区間13・2㎞の新規事業化を決め、今年度の当初予算で調査費用を盛り込みました。
枝広市長は6月議会冒頭の総体説明で、市長就任の直後に立ち上げた期成同盟会により、議会と経済界と一体で福山道路整備を国に訴えてきたことを取り上げ、事業化決定は「地元の熱意のたまもの」と述べました。
しかし、福山道路計画を巡っては、住宅密集地である千代田町~東川口町を貫くルートとなっており、特に市道と高架が併設される多治米川口線においては、400棟以上の建物が立ち退きの対象となるもので、地域住民からは計画反対の声が上がり続けており、合意形成は図られていません。
あまりに低いB/C算定結果
みよし市議は一般質問において、新規事業化を決めた審議会の資料では、福山道路の総事業費3030億円に対する効果は、わずか10%しか見込まれていないことを指摘し、事業の妥当性について市の認識を質しました。
市長は、学識経験者による委員会で「妥当」と判断されたこと、倉敷~松永間の高規格道路ネットワーク全体では約4倍の費用対効果が算定されていることを以って、「妥当」との認識です。
社会情勢大きく変化 計画の再検証は必須
みよし市議は、国交省自身が作成した資料で、工期が15年から18年に延長しただけで整備効果が大きく減少すると想定し、整備から50年後には交通量が約36%も減少する予測をしており、25年前の計画決定時の前提と現在の社会情勢が大きく乖離していると指摘しました。
さらに、国交省のマニュアルでも、社会情勢の変化によって計画を変更する仕組みが法で定められていることから、ルートの妥当性や代替手段も含め、国へ計画再検証を要請するよう求めました。
対して市は、「事業化後も再評価が行われ、学識経験者による委員会で事業継続の妥当性が判断される」と応じ、計画の再検証の必要性を認めませんでした。




(社会資本整備審議会資料より抜粋)