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2005/6/14 福山市営競馬事業―赤字続きで21億円を補填―

福山市議会、6月定例議会が、始まりました。
議会初日の、14日、累積赤字と競馬関係者の不祥事が続く福山市営競馬事業の補正予算案などが提出され、表決されました。
競馬事業について議会内の動きをお知らせします。

【赤字続き競馬事業に、21億円もの税金を補填】

 福山市営競馬は、これまで、単年度で約5億5000万円の赤字を生み出しています。今議会の補正予算案は、競馬事業にさらに、21億6100万円を、繰り上げ充用により追加し、赤字を補填するものです。
 日本共産党は、これまで、福山市営競馬について、●国民のレジャー意識が多様化し、競馬人口が減少し累積赤字を解消できる見込みがない、●場外発売所の設置では、赤字を解消できず、地域住環境にも悪影響を及ぼしている、などの理由により、競馬事業の廃止にむけ、関係者と協議に入り、補償問題など議論する時期に来ている、と指摘してきました。

 補正予算案の質疑で、日本共産党の高木たけし市議は、「今年度どの様な展望を持っているのか?」「今年度赤字ということになればどうするつもりか?対策はもはや、ないではないか」「調教師や厩務員の馬購入費の補助金不正事件により、昨日にも再逮捕されるという状況だが休止の影響額をどれくらい見積もっているのか。どう判断しているのか。再逮捕を市としてどう考えているか」と追求しました。
 そして、「最終的に、一般会計から、持ち出しになるようであれば、市民合意も得られない。関係者と廃止に向けて協議が必要な時期になっているがどうか」と質しました。
 これに対して、秋田財政局長が、「関係者一丸となって、黒字になるよう努力する。不正事件は、残念な事態」との認識を示しました。
市側の答弁からは、競売事業の今後の具体的な方向性は、いっさい明らかにされませんでした。

【戦後復興の役割を終えた当事業を、速やかな廃止のため関係者と協議に入れ。子どもを巻き込んだ振興イベントは中止せよ。競馬従事員について、福祉・防災・教育・生活環境事業などへの雇用確保を図り、就労保証を行え―日本共産党は予算案に反対―】
 
 表決の結果、21億6100万円を補填する補正予算案は、日本共産党の4人の議員は反対しましたが、それ以外の全員のオール与党議員の賛成により、可決されました。
予算案の反対討論は以下の通りです。
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 議題72号平成17年度福山市競馬事業特別会計補正予算の市長専決処分の承認を求めることについて日本共産党の討論を行います。
 本補正予算は、歳入歳出にそれぞれ2,161、018千円を繰り上げ充用により追加するものであります。
平成13年度から、行われてきた繰上げ充用の措置が今年度も行われ、その額は解消に向かうどころか膨らむばかりであります。
 今年度、開催回数の削減、経費節減、馬購入費補助金の廃止、賞典奨励費の引き下げ、場外発売所設置や、競馬事業振興のプロジェクトまで立ち上げるなど競馬事業の存続に向け関係者の懸命な努力がおこなわれているところであります。
 しかし、今年2月におきた馬主によるJRA・福山市の競走馬購入補助詐取事件をはじめ、5月には、調教師、厩務員など競馬事業に直接携わる関係者が福山市の馬購入補助金を詐取したとして逮捕される事件が発生するなど最悪の事態を迎えています。
競馬事業の信頼を回復するためには、事業者自らが自浄努力を発揮してこの事件の調査・公表することが極めて重要であります。
 また当事業は、5月に5日間の開催中止となり、今年度も予算達成は困難な見通しと指摘されています。
プロジェクトを立ち上げて振興策を行っていますが、本場の一日当たりの入場者・売得金および・場外発売所の入場者は前年に比べ減少しています。
 河内町の新たな場外発売所の設置についても、既存の場外発売所の売得金が見込みを大きく下回ったことから事業計画の見直しを求めるなど見通しが立つものではありません。
 さらに、各地域の住民から場外発売所設置反対運動が行われるなど、軋轢も作り出しています。
 今日、当事業が赤字を脱却し、長期低落に歯止めをかけ、繰上げ充用の解消など健全経営に向けて見通しのもてるものではありません。
戦後復興の役割を終えた当事業は、速やかな廃止に向け関係者と協議に入ること、振興策と称して、特に子どもを巻き込んだイベントは直ちにやめること、競馬従事員について、福祉・防災・教育・生活環境事業などへの雇用確保を図り、就労保証を行うことなどが求められます。以上の諸点を明らかにして本補正予算に反対を表明して討論といたします。

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