歴史的町並みの保存を万全に―検討進む(2017年9月議会報告)
福山市は8月28日、鞆町の伝建保存地区を「重要伝統的建造物群保存地区」に選定するよう、国に申請しました。
貴重な鞆の町並みを残すための待望の取り組みです。今後は、歴史的建造物の万全な保存整備がさらに重要となります。
行政内部に専門家を
行政内部に専門家が常駐して日常的に指導・助言できる体制や、市職員のヘリテージマネージャー(歴史的建造物の保全・活用に携わる専門家)資格の取得推進などを、他市の先進事例を示して強く要望しました。
市は「行政内部の強化や外部組織との連携を、調査・検討している」と答えました。
伝統技術・技能の育成を
保存技術や伝統技能をもつ技術者・技能者の育成も急務です。
建設業者などと協力して施策を講じるよう求め、「建築士会等と連携し、必要な環境づくりに努めたい」との答弁を得ました。
歴史的景観を守る修理・修景の施行体制を
修理・修景工事を行う業者の規制について質問。市は、ヘリテージマネージャー資格について「大変重要」と述べ、「建造物の所有者へ資格者がいる事業所を情報提供する」と答弁しました。
また、重伝建の修理は、多くの調査が必要で時間もかかります。設計士や建築士が安心して必要な調査ができるよう、「設計調査費」に特別な配慮を求め、「望ましいあり方を今後の課題としている」との答弁がありました。