花園こども園と南部保育所の統合について(2025年9月議会一般質問)
2025年9月議会の日本共産党・みよし剛史市議の一般質問です。
第一質問と答弁を掲載します。
みよし剛史:花園こども園と南部保育所の統合について伺います。
本市は本年4月付けで南部保育所を花園こども園を運営する福山中央福祉会へ移管しました。南部保育所の施設については、昨年9月の民生福祉委員会において、移管後、法人により定員90人規模の施設を同敷地内に新設する予定であることを説明していました。
しかし、今年7月に行われた法人による南部保育所の保護者説明会では、今年度をもって南部保育所を解体・廃止し、新年度から南部保育所の在園児を花園こども園で保育を引き受ける、新施設は花園こども園との統合施設とする考えを明らかにしました。
昨年10月の保護者説明会では統廃合について説明されていないようですが、法人移管審査会で説明されていたのか、市はいつの時点で把握したのか、なぜ議会で説明がないのか、それぞれお答えください。
福山市公立就学前教育・保育施設の再整備計画における再整備手法では、保護者や地域のニーズに基づいた課題の抽出と検討を行うこととし、施設の統合については、統合による良質な教育・保育の提供を行うことを目的として位置づけていますが、この度の花園こども園と南部保育所の統廃合は、再整備計画に照らせば、何が目的なのかご説明下さい。
これまでの法人移管では、公立保育所で行われていた保育内容を、概ね移管時の在園児が卒園するまで踏襲することを要件としていました。移管後1年で施設環境と保育内容が大きく変わることは、保護者心情や児童の発育環境に対しての配慮を欠いてると考えます。
従前通りの保育内容継続は必須であると考えますが、ご所見をお示し下さい。また、新年度にかけて在籍児童が多く退所しているようですが、理由についてご説明下さい。
平成21年横浜市立保育園廃止処分取消請求事件の最高裁判決では、「特定の保育所で現に保育を受けている児童及びその保護者は、保育の実施期間が満了するまでの間は当該保育所における保育を受けることを期待し得る法的地位を有する」とし、継続して希望する保育を受ける権利は保護者と児童にあると考えますが、本市の認識をお答えください。
保育所は自治体の保育実施責任が明確に課されており、統廃合は市としての説明責任が問われます。市による保護者への意向調査は行われたのかお答え下さい。花園こども園への移行を望まない保護者への保育実施責任を果たすためには、南部保育所での保育の継続が必要だと考えますが、ご所見をお示し下さい。
市長答弁:
次に、南部保育所の法人移管についてであります。
このたびの法人移管は、老朽化した南部保育所の整備と合わせて、市内中心部における低年齢児や医療的ケア児の受け入れ、休日·夜問保育などの保育サービスの充実により多様化する保育ニーズに対応していくことを目的とするものです。
移管先として、同じ学区内にあって地域特性を把握しており、多様な保育ニーズに応えていく積極的な姿勢があるなどの理由から、花園こども園を運営されている福山中央福祉会を選定しました。
これらの経過については、昨年の民生福祉委員会で報告しています。移管後の施設の在り方については、施設の運営状況や経営方針などにより、法人の理事会で決定し、現在、保護者へ説明がされているところです。
統合する施設の認可については、11月開催予定の福山市社会福祉審議会児童福祉専門分科会へ諮問し、その結果を受け、議会へ報告する予定です。
移管に際しては、可能な限り公立保育所の保育内容を引き継ぐよう条件を付しており、移管後も定期的に訪問し、指導·助言をしています。
継続保育を希望する保護者や児童については、引き続き、法人から丁寧な対応がなされるものと考えています。
なお、年度替わりに転所した児童は17人で、このうち12人は公立保育所に転所しています。
統合については、法人が責任をもって保護者会を開催し、説明を行っており、本市から保護者に対して意向を調査する予定はありません。
再質問は、福山市議会の会議録や中継映像をご覧ください。
(議事録の更新は次回の定例会開催前になります。)