2007/12/29 鞆港埋め立て架橋免許差し止め訴訟、広島地裁第4回弁論ひらかれる
広島県福山市の景勝地「鞆(とも)の浦」の鞆港埋め立て・架橋計画をめぐり、計画に反対する住民らが県に埋め立て免許の差し止めを求めている訴訟の第四回口頭弁論が12月27日、広島地方裁判所(能勢顕男裁判長)でありました。
県と市の被告側は、架橋計画より山側トンネル案が優れていると原告側が主張した訴状に反論する書面を提出。被告側が環境アセスで通過車輌数を5100~7300台と見込んで「慢性的な渋滞の解消」をあげていることに対して、原告側は独自に実施した調査に基づいて「2000台程度で渋滞そのものが存在しない」と意見陳述しました。
また、作家のC・W・二コル氏や映画監督の大林宣彦氏をはじめ研究者など79人が計画の撤回を求める意見書を提出しました。
原告側は弁論後、広島市中区の広島弁護士会館で記者会見し、水野武夫弁護団長が「自分の思いを書き綴った意見書を79通も出したことは、ものすごいこと。裁判は原告だけが担っているのではなく、全国、全世界が注目し、支援している」と報告しました。
そして、裁判所に同日、仮差し止めの判断を急ぐよう要求しましたが、県は免許を年度内にも強行する構えで、その場合、取り消し訴訟に切り替える意向です。
裁判の傍聴には、村井あけみ、土屋とものり、式部まさ子日本共産党市議も参加しました。