「しあわせの庭」解雇問題―生活再建と再就職支援を最後の1人まで(2017年12月議会報告)
障がい者就労継続支援A型事業所「しあわせの庭」の経営破たん問題で、解雇された利用者の現状、支援体制、市の指導監督責任について質問しました。
一人ひとりの状況を把握しきめ細やかな対応を
市は、相談窓口の開設や個別訪問を行い、解雇された81人全員(市内)の生活実態を確認したとのことです。
しかし、生活困窮の人も多く、生活再建と再就職の支援を最後の一人まで責任を持って対応することが求められます。
一人ひとりの状況に適した支援につなげ、食料品など生活物資の支給も継続するよう求めました。
12月8日時点で再就職が決まったのは13人のみです。
「市の非常勤嘱託職員の採用拡大など、雇用確保を」と求め、市は「独自の雇用対応として、個々の障がいの特性に応じた業務が庁内にあるか検討している」と答えました。
未払い賃金の早期支給を
「しあわせの庭」は10月~11月の2か月分の賃金が未払いで、解雇予告手当も払っていません。
県と市は、事業所に支給予定だった給付費を、未払い賃金分として利用者に直接支払う方向で調整しています。
利用者の利益を守るための特例的な対応で評価できますが、①解雇予告手当も対象にすること、②県・市が補てんして前倒し支給すること―を求め、「制度を把握して検討したい」との答弁を得ました。
誰もが安心して働き続けられる制度に
「しあわせの庭」問題は、行政の指導監督責任のあり方や制度上の課題を浮き彫りにしました。
就労支援は本来、非営利性と公益性を原則とした社会福祉です。
障害があっても安心して働き続けられる社会を実現するため、制度の改善が必要です。
問題点を検証し、いきすぎた規制緩和の是正など、制度の見直しを国に要望するよう求めました。
民生福祉常任委員会に報告された経過です↓