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世界第2位の森林資源の有効活用をー(調査研究報告)

 1月15日、東広島市で開催された「日本の森林と小型ガス化炉の最先端」と題するシンポジウムに土屋とものり市議が参加しました。

 国土の約7割を占める森林資源の活用は、日本の未来を拓く分野です。福山市も約5割が森林です。環境や森林保全、エネルギー活用など、様々な対策が求められます。

 日本の森林活性化に向けて、学んだ内容をお知らせします。

20190115

森林資源を有効利用できない日本

 日本では「木を切るのは環境破壊」「割りばしはムダ使い」といった、森林資源の利用が悪者扱いされた時期がありました。

 しかし、人工林(人工的に造成された『木材の畑』)は「間伐」という手入れをしなければ、土砂災害に脆くなり、二酸化炭素の吸収機能も低下します。

 日本の森林面積は国土の69%を占め、フィンランド(国土の73%が森林)に次ぐ世界第2位の森林大国です。

 現在、日本の森林増加量は年間9400万㎥ですが、伐採量は年間4400万㎥しかありません。さらに伐採した木の40%しか林外に持ち出しておらず、残りは廃棄され、豊富な森林資源を有効利用できていません。

 原因の一つは、木材の輸入自由化です。

深刻な従事者不足と価格下落

 国産材の価格は、価格の安い外国産材に押され、1955年には4478円/㎡だったものが、2012年には2600円/㎡まで下落しました。

 他方、高度経済成長期に伴い、山村から都市に人口が流出し、林業就業者数は1965年の26万2432人から2010年には6万6553人と4分の1に激減しました。 

 その結果、日本の森林資源は利用されなくなっていき、一時的に、外材価格の方が国内の原木市場価格よりも高くなるという逆転現象が起きました。

 それにも関わらず、輸入木材を使わざるを得ない事態も起きています。日本は、TPPを批准し、コメや牛肉、農産物をさらに自由化しようとしていますが、木材資源での失敗を繰り返してはいけません。

政府の責任で国内林業の再生を

 森林は樹齢40~50年で伐採が必要で、今後、国内の森林は飽和状態を迎えます。深刻な担い手不足を解消し、人工林を手入れしなければなりません。

 今こそ政治の責任で、国内林業の抜本的な再生が必要です。

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