自衛隊コンサートを福山市が「後援」
11月21日、憲法9条改憲ストップ福山実行委員会など3団体が福山市・福山市教育委員会・世界バラ会議実行委員会に対し、自衛隊のファミリーコンサートへの「共催・後援」の中止を求めて要望しました。要望書の提出と意見交換が行われました。
個人情報提供に危惧
11月30日開催の自衛隊コンサートのチラシが回覧板やインターネット上で周知されていますが、世界バラ会議福山大会実行委員会が「共催」、福山市と福山市教育委員会が、「後援」として名前を連ねていました。
団体からは、コンサートのチラシに「中高大学生は学校からの申し込みで優先予約」としており学校からの申込みで個人情報が提供されるのではないかと危惧する意見や、自衛隊の役割が大きく変容している下で、戦災復興の象徴である「ばら」を推進し、「非核平和宣言都市」を掲げる福山市が「共催・後援」することの問題点を指摘する声が相次ぎました。
なぜ市が共催・後援?
この指摘に対し、市と教育委員会は、「学校が参加者をまとめて申請することを止められるものではなく、学校長の判断」、「イベントの募集形式を後援承認の判断材料としていない」、「教育・芸術・文化活動に資するものであることを判断基準としている」、「事業に対して後援しており自衛隊かどうかは問題にしない」などの認識を示しました。
世界バラ会議実行委員会が共催している点については、「世界バラ会議を応援し、PRにつながるのなら断るものではない」と答えています。
自衛官募集活動への協力では?
自衛隊の在り方を巡る議論は賛否が分かれる政治課題となっており、市民意見も様々です。
市がイベントを「共催・後援」することで、自衛官募集事務に協力していると捉えられれかねず、慎重な判断が必要なはずです。