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最善の利益保障の運営に
放課後児童クラブは、児童の遊びと生活の場ですが、子どもたちの最善の利益の保障を目的としており、個々の状況や発達段階を踏まえた育成を図る必要があります。
基準では、一教室の定員は概ね40人、少なくとも指導員2名以上を配置するよう定められており、屋外・室内での様々な遊びが展開されます。
しかし、近年の猛暑で毎日のように熱中症アラートが発表されており、その場合は外遊びができず、室内で過ごさなくてはなりません。
塩沢みつえ市議は市議会の一般質問で、夏休み期間中はクラブの利用人数が増加するため、教室の過密状態が予想される中で酷暑への対応を行わなくてはならず、子どもたちが安心して過ごせる生活の場になっているのか、実態を質しました。
対して市長は、「夏休みの利用者数は約1100人増加するが、子どもたちが過ごす部屋にはすべてエアコンが設置されている」と答えました。
しかし、体を動かして遊べるスペースはなく、一日を通してクラブで過ごすことになる子どもたちにとって、利用者が増えても教室数が変わらないのであれば、狭い環境での事故発生の要因にもつながりかねません。
塩沢市議は、学校との連携によって、使用教室を増やすなど、適切な生活環境となるよう、改善を求めました。
また、子どもへの適切な支援・関りを行う上で放課後児童支援員の役割は重要ですが、低い処遇と人手不足が問題となっています。
塩沢市議は、支援員の充足状況を質し、支援員が健康で働き続けられる環境づくりと低い処遇の改善を求めました。
市長は「職員配置は基準を満たしている」、「有給休暇の取得が進むよう体制の充実、初任給の引き上げなど、処遇改善も図ってきた」と答弁しました。
塩沢市議は、放課後児童クラブの過密な現状の実態調査を丁寧に行った上で、子どもの最善の利益の保障が実現できるクラブ運営を求めました。
6433名の市民要望に議会は応えず
「学校給食の公的補助を強め、完全無償化を求める請願」は、署名追加分を含め6433名が賛同のもと福山市議会へ提出されましたが、10月1日の議会本会議で議員の反対多数で不採択となりました。
9月20日の一般質問でみよし剛史市議は、8月の市長選で現職の枝広氏が「学校給食の無償化の実現を目指す」と言及したことについて市の方針を質したところ、給食費の無償化を「全国市長会を通じて強く提言する」と述べるにとどまり、独自に無償化を行う考えが無いことが明らかとなりました。
続く24日の文教経済委員会では、請願に対して委員会所属の議員による審議が行われましたが、みよし市議と市民連合は賛成したものの、その他会派の反対多数で否決されました。
その後の本会議最終日には、全議員による請願採択の賛否が取り扱われ、塩沢みつえ市議は改めて採択に賛成の討論を行いました。
塩沢市議は、「子どもたちが、お金の心配なく、おいしい給食をお腹いっぱい食べて、満たされた気持ちで学校生活を送ること、親として、子どもに関わる人として、これを望んでいるだけなのです。」「議会として、議員として、『市民の願い』に向き合い、後押しすることが求められています。私もその一人として力を尽くす決意を述べ、市民の皆さんとともに、学校給食費無償化実現のための一歩を、今、ここで踏み出しましょう。」と訴えました。
しかしながら、採決の結果は市議団2名と市民連合5名は賛成したものの、他の会派は要望に応じず、いずれも反対し、反対多数で否決されることとなりました。
引き続き市議団は、福山市での給食費無償化実現を求めて力を尽くします。