2005年10月11日 岡山県青年平和学校「ピースエッグ」で小森陽一氏講演会
日本平和委員会が主催する、年に1度の青年平和学校「ピースエッグin おかやま」が、8日から10日の3日間、岡山県青少年教育センターで開催されました。全国から約200人の青年が参加し、福山からは土屋とものり市議を含む5人が参加。各地の平和運動を交流しました。
9日には、「九条の会」事務局長の、小森陽一氏を招き、「憲法をめぐる今日の状況」と題した講演会を開催。
100人を超える一般参加者も参加し、熱心に聞き入りました。
小森氏の講演の報告をお知らせします。
小森氏は、憲法9条が変えられようとしている狙いを「一部の大企業が、軍需産業でもうけるため、戦争放棄を定めた憲法9条が邪魔になってきている」と指摘。
「アメリカの石油・軍需産業が、安定した石油利権を手に入れるため日本をアジアの戦略拠点にしようとしている。多国籍企業化した大企業が、海外で生産活動をするために軍隊に守ってもらいたい、という目的がある。そのために、自衛隊が海外に出て行き、盾に使おうをしている」と強調。
「日本の若者の命を、アメリカの企業のために盾にする。そんな目的のために、九条を捨てることを許して良いのか」と、語気を強めました。
そして、「九条が改悪されれば、真っ先に、若者が戦場に行かされる。憲法9条は、体をはってでも、守る価値がある。『九条の会』を幅広く作るために奮闘してほしい」と力強く呼びかけました。
講演後には、質疑応答がありました。
参加者からは、「イラク戦争開戦時には、戦争反対の運動を全世界的に展開したのに、戦争が始まった。反戦運動は無力なのか?」と質問がありました。
これに対して小森氏は、「戦争が始まる前から、全世界で数千万人の規模で反戦運動が広がった事は、人類史上初めて。平和を求める運動は新たな段階に入った」と、反戦運動の重要性を強調しました。
そして「今は、政治や社会の事をまじめに考えると、一面だけを見ていると、不安に埋没するような、閉塞した社会状況。このような時だからこそ、同じ不安について、どうやって解決しようか、具体的に解決する方法を語り合える、良い人間関係を作る事が大切。まずは、自分の周りで、相手の考えを引き出すような運動を作ろう」と、答えていました。