2005/11/5 道路公害反対運動、全国交流集会ひらく
第三十一回道路公害反対運動全国交流集会が五、六日、福山市鞆町で開かれました。
道路公害反対運動全国連絡会と現地実行委員会(今澤健而実行委員長)の主催で、中国地方での開催は初めての開催です。
全国各地から道路公害運動を展開している参加者ら、200人超が参加。活動を交流しました。
開会に先立ち、江戸中期から伝わる鞆の郷土芸能「あいや節」が披露され会場を彩りました。
続いて、今沢健而現地実行委員長が「2日間の討論で、リュックいっぱいに日本中の経験と教訓を詰めて持ち帰り、今後の運動の励みにしよう」と挨拶しました。
五日は、鞆の浦の歴史的景観を壊す鞆港埋立て架橋計画の現地見学会、奈良女子大の中山徹助教授が「住民参加のまちづくり~道路行政の民主的な転換を求めて」と題した記念講演がありました。
中山氏は「人口減、産業衰退の時代を迎える21世紀に、大型道路やビル建設などの20世紀型公共事業にしがみついているのは日本だけ。世界では開発跡地を自然に戻す公共事業が進められている。日本はこれまでのまちづくりを反省し、『開発ありき』の考え方を変えないといけない。街中に大型道路を通すというあり方に、ストップをかける運動が、これからのまちづくりのポイントになります」と指摘。
「町に住む人々が、自分の町を真剣に考え、行動すると、町は必ず変わる。地域のまちづくりの中心としてがんばって頂きたい。この営みが21世紀の日本をつくることになる」と参加者を激励しました。
六日は、福山、東京、広島の各地の運動の報告や分散会(①裁判・公害調停・道路政策とどう闘うか②住民の側からのまちづくりや要求をどう組織するか)がありました。