2008/6/27 広島県が鞆埋め立て 国に申請の暴挙
広島県は、23日、鞆港埋め立て免許の認可を中国地方整備局に申請しました。世論を無視する暴挙です。
日本共産党市議団は、免許認可申請に対する反対声明を発表しました。
鞆港埋め立て免許認可申請に対する反対声明
日本共産党福山市議会議員団
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広島県と福山市が、13日、国に対して鞆港の埋め立て免許の認可を申請したことに対し、住民無視の暴挙に厳しく抗議し、申請の撤回を強く求めます。
国際記念物遺跡会議・イコモスが、3回にわたって埋め立て計画の中止を勧告していますが、万葉の面影を今に伝える鞆の歴史的景観を、文化財として保存してほしい、世界遺産に登録できる方向で整備してほしいとう国内外からの声が強まっています。
また、鞆の浦を世界遺産にと望む署名は、現在8万筆を超え、さらに広がっています。
現在、埋め立て差し止め裁判が起こされ、ここでも「埋め立てが必要な根拠が不十分である」と、釈明を求められています。
福山市と広島県は、「鞆町民の大多数が要望している」と強弁していますが、埋め立て計画地の江之浦元町一町内会が反対決議を上げていることをはじめ、鞆町内の3割の住民が、世界遺産署名を行など、「大多数」の根拠は崩れています。
何よりも、排水権利者の完全同意を取得していません。裁判では、景観権を含め、権利者は160名に上るとされています。
また、県・市の環境影響評価について、予測交通量を過大に見積もるなど実態とかけ離れていること。大気汚染等観測地点が、計画地と条件の異なる曙地点のデータを使用していること、「計画により失われる利益が新たに生じる利益に比較して大きいこと」に対しては、比較考量に値する十分な考察も説明もされてはおらず、条件は全く整っておりません。
このように、根本的な問題を無視して計画を強行する暴挙は、断じて許されません。県・市は、速やかに申請をとり下げること、国は、将来に禍根を残さないよう十分な調査を行い、認可しないことを強く求めます。
日本共産党は、港を中心に発展してきた鞆の文化と歴史とともに生きるまちづくりを進め、計画撤回に全力を尽くす決意です。