議長が福山市議会議員の定数問題を議会運営委員会に諮問
福山市議会の小川眞和議長は、市議会議会運営委員会に対し、昨年12月に「議員定数のあり方」について諮問していましたが、4月16日に同委員会が開かれ、議員定数について議論されました。
その結果、今後開かれる6月市議会に、議員定数についての議案が提案されることとなりました。
福山市はこれまで、内海、新市、沼隈、神辺町の4町を相次いで編入合併してきました。
合併前の4町合計で、68名の議員がいましたが、4町合計では、現在では7名まで激減し、内海町出身の議員は1人もいなくなりました。
議員定数が減れば、当選に必要な得票数が引き上がるため、周辺町からは議員を議会へ送り出すことが難しくなり、その結果、切実な住民の声が行政へ届きにくくなります。
合併で議員は大激減
人口1万人に議員1人は最低ライン
これ以上削減して市民の声が届くでしょうか
合併後、福山市の面積は510キロ平方メートルまで広がり、人口は46万人を超えています。
議員1人あたりの平均人口は、約1万人で、広島市を除き、近隣市町では、最多となっています。
近年の大不況の中、市民の声にしっかり耳をかたむけ、要望や声を把握し、市政に反映することは、ますます重要です。他市と比べれば、もっとたくさんの議員がいても、不思議ではありません。
弱者の声が届かない議会に
議員定数を削減すれば、大政党や大企業、大きな団体の支援を受ける強い候補はますます当選がたやすくなります。
一方、女性や障害者、高齢者など、社会的弱者の代表や周辺の町、小さい政党の候補者は、当選できにくくなることが懸念されます。
民主的議会主義の重要な原則は、少数意見や弱者の意見が十分に反映され、尊重されることです。
強者や多数派の代表に、かたよる議会では、社会の民主的発展も望めなくなってしまいます。
行政改革は、税金のムダづかいをやめてこそ
「財政がたいへんだから、議員定数の削減を」という声がありますが、議員の歳費は、福山市一般会計予算の0・0002%でしかありません。
市民の声の代弁者を減らすより、大型公共事業や大型開発などのムダづかいにこそ、メスを入れるべきです。
定数削減の本当の狙いは、日本共産党など、行政に対するチェック機能を弱め、議会へ市民の声を届けにくくすることにあると言えます。