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1-①福山市立地適正化計画基本方針の策定について(2017年3月議会一般質問)

建設・都市行政について

①福山市立地適正化計画基本方針の策定について

村井あけみ市議:福山市は、急速に進む人口減少社会に向けて、「都市拠点集約型の都市構造」を目指し、立地適正化計画基本方針を策定しようとしています。

 市民意見の反映としては、パブリックコメントを募集しましたが、わずか7名の意見が寄せられたにとどまっています。

 今後のスケジュールは、今年度基本方針を策定し、2017年度に市民周知、居住誘導区域、都市機能誘導区域などの基礎調査、区域案を策定し、2018年度から2年間で地元説明会、公聴会の開催、案の縦覧・意見書提出、計画策定、公表を行うとのことです。

 都市機能を集積し、市民の住居を一定の区域に誘導する、いわばまちの基本的な在り方を変貌させる当計画については、住民理解と合意を図ることなくして、実現できるものではありません。

 基本計画を策定する以前に、各町内会単位での説明会を開催し、疑問に応え、是非を含めた意見交流を丁寧に行うべきではありませんか。

 その上で、福山市の将来像を大いにかたりあい、住民主人公のまちづくりを行政が支えるべきであります。

 拙速な計画策定は行わないことを求めるものです。ご所見をお示しください。

 

 次に、当計画について、いくつか質問いたします。

 まず、人口推計については、国立社会保障・人口問題研究所の人口推計を用いていますが、福山市の現実を反映していません。

 上位計画である福山市総合計画では、2015年の実績値を元に、今後、少子化対策や移住・定住促進の各政策に取り組み、自然減を抑制しつつ社会増につなげることで、2020年の目標人口を46万2000人、2030年を44万1000人に設定しています。

 立地適正化計画は、人口推計を2020年44万9000人に、2030年42万4000人とした計画となっています。

 立地適正計画も、総合計画を踏まえ、人口増のまちづくりに挑むことを最優先にするべきであります。ご所見をお示し下さい。

 

 次に、都市機能を中心地域に集積し、効率的なサービス提供となるよう、居住誘導ゾーンを選定することは、一方で新たな過疎地を作り、周辺部を一層衰退させることにつながります。

 広い市域を持つ福山市で、周辺部が荒れ果てることになれば、国土の保全も脅かされます。

 先祖代々生まれ育った町に、何時までも住み続けたいという、市民の当たり前の願いである居住権を踏みにじることにもなります。

 以上についての市長の見解と共に、周辺部のまちづくりや国土の保全をどのように行うのか、その方法をお示しください。

 

 次に、大災害との関連であります。

 これまで、福山市は、南海トラフ巨大地震や長者ヶ原、吉井断層地震、どこでも起こりうる直下の地震の被害を想定し、各地域の建物の全壊率を想定しています。また、洪水ハザードマップを策定しています。

 これらの想定で、建物全壊率の高い地域、洪水被害の高い地域に都市機能集中推定ゾーン、居住集中推定ゾーンが設けられており、いざ大災害が起きた時に、都市機能も人命も一気に失われてしまうことが懸念されます。

 安全な地域に必要な都市機能を分散して、機能や人命の喪失が起こらないまちづくりを目指すべきではありませんか。ご所見をお示しください。

 地方自治体が果たす役割は、憲法と地方自治法に基づいた、住民福祉の増進であります。

 どこに住んでも、教育や福祉などの行政サービスを公平に受けることができる住民主人公のまちづくりを進めることを第一義とし、一層の過疎や地域の衰退を進める当計画は撤回すること、改めて、市民と共にまちづくり計画を策定することを求めるものです。

 以上それぞれについて、ご所見をお示しください。


答弁(市長) 

 立地適正化計画は、市街化区域の拠点ごとに、地域の人口規模に応じた都市機能や、生活に不可欠な施設が、コンパクトに集積した、歩いて暮らせる、まちづくりにつなげ、それら拠点間を公共交通で、ネットワーク化することで一体の都市として必要なサービスが受けられることを、目指すものであります。

 本市が、今年度末に策定することとしている立地適正化計画基本方針は、地域ごとに異なる少子化や高齢化、人口減少の状況を、国の通知により、国立社会保障・人口問題研究所の人口推計を使用する中で、客観的、かつ、具体的なテータに基づく将来人口分布図等により、お示ししたものです。

 この基本方針に示される地域の将来の姿を、市民の皆様に、理解していただき、ライフステージに応じた生活設計等にいかしていただきたいと考えています。

 また、本市とともに、地域の魅力や個性を高めるまちづくりに、取り組んでいただくことで、コンパクトな地域づくりを目指したいと、考えております。

 人口減少の抑制に係る関連施策や、防災施策などと連携を図る中で、備後の中核都市にふさわしい高次都市機能が立地する区域や、歴史や文化、自然とのふれあいがある区域など、それぞれの区域の特徴をいかしたまちづくりを行なうことで、「活力と魅力に満ちた 輝くまちづくり」を目指してまいりたいと考えております。

 

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