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学校の「ブラック労働」改善へ(2018年3月議会報告)

新年度、多忙化解消の取り組み進む

 教員の過酷な働き方が社会問題となっています。

 福山市でも、施錠が夜10時55分の学校があるなど、長時間勤務は深刻です。

 精神疾患により休職した教員は、小学校で7人・中学校で6人に上ります(2018年1月時点)。

 土屋とものり市議は、 文部科学省が公表した「教師が心身の健康を損なうことのないよう、長時間勤務の是正に向けて勤務環境を整備する」ための「総合的な方策(中間まとめ」を参考に、多忙化解消に向けた新年度の取り組みを求めました。

 市教育委員会は、「部活動休養日を土日のいずれか1日を含め週2回にする」「保護者に17時以降の学校への電話を控えるよう依頼する」「教職員全員の『入校退校時刻記録票』を市教委が毎月集約する」と答えました。

※適正な勤務管理には勤務時間の把握が必須です。しかし、学校現場にタイムカードはなく、教職員が自分で記録する「記録票」についても、市教委はこれまで、全校の状況を把握してきませんでした。

部活動指導員の導入検討

 また、部活動指導員の導入を検討するよう求め、「教職員の業務軽減に有効と考える。配置を検討する」と前向きな答弁がありました。

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本来なら「小学校500人・ 中学校350人の先生が新たに必要」

 「教員勤務実態調査(文科省)」によると、教員の1週間あたりの平均勤務時間は、小学校で57時間25分、中学校で63時間18分です。

 これをもとに、正規の勤務時間(週40時間)で働いた場合に福山市で新たに必要となる教員数の試算を求めたところ、「小学校で500人、中学校で350人」に上ることが分かりました。

 多忙化を根本的に解決するために、教員の増員が不可欠なことは明らかです。

どれだけ残業しても手当が出ない「給特法」の改善を

 教員の労働法制の是正も必要です。

 1971年に強行採決された「公立教員給与特別措置法」は、教員の基本給を一律に4%増やす代わりに時間外や休日勤務の手当を支給しないと定め、管理職が時間管理の必要に迫られないものになっています。

 それが勤務時間が際限なく伸びた原因であると指摘し、同法の改正を国に要望するよう求めました。

 市教委は、「教員の増員や法改正について、国に対し要望している」と答えました(2月27日に要望したことが分かりました)。

◇    ◇

 「給特法」については、昨年3月議会でも土屋市議が見直しの要望を求め、当時は「国への要望はこれまで行っておらず、今後も考えてない」との答弁でしたが、大きな前進となりました。

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