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2020年度の福山市一般会計決算についての討論

2020年度の福山市の一般会計について、日本共産党市議団は下記のとおり問題点を指摘し、決算認定に反対の討論をしました。


議第124号 令和2年度 福山市一般会計歳入歳出決算認定について、日本共産党の討論を行います

本会計歳入総額は2299億5026万3千円、歳出総額は2241億7369万7千円で、歳入歳出差引額57億7656万6千円で、翌年度繰り越すべき財源23億282万1千円を差し引いた実質収支は、34億7374万5千円です。

歳入における税収では、法人市民税が50億4234万円で対前年度比12億1385万円の減となりました。これは地方市民税の一部を国税化し、交付税の財源にする税制改正によるもので、自主財源の構成比が下がっています。また、地方交付税のまち・ひと・しごと創生事業費の算定では、行革努力分の指標を立て、成果主義の仕組みが取り入れられました。国の政策に地方自治体を誘導するために、地方交付税や地方税の性格が歪められています。地方交付税の法定率を抜本的に引き上げ、地方財源確保に対する国の責任を果たすよう強く求めるべきです。

地方消費税交付金は、101億4470万7千円交付されましたが、消費税率10%への引上げの影響で対前年度比18億1783万6千円増加し、歳入総額の4.4%を占めています。そもそも所得の低い人ほど負担が重い消費税頼みの財政のあり方は問題です。

市債の当年度末現在高は1430億1668万8千円で、市民一人当たりの市債現在高は30万7000円余で、前年度比7000円の減となりました。しかし、2021年度以降の債務負担行為支出予定額は、1108億8564万6千円で、前年度の4倍以上にもなりますが、債務負担行為額の増高は将来的な財政負担を招きます。

実質赤字比率と連結実質赤字比率、実質公債費比率、将来負担比率の4指標は健全化基準に至っておらず、健全な財政運営をしているにも関わらず、財政調整基金をさらに18億39万4千円積立てます。当年度末現在高は217億7309万4千円に達し、その他の基金を含めると総額は463億円を超えます。

当年度は財政調整基金を20億円取り崩しコロナ対策に充てましたが、地方創生臨時交付金等が交付されたため、実際の基金の使用はわずか2億円に過ぎません。

コロナ禍の下、売り上げや賃金の減少が市民生活を直撃しています。倒産や廃業の危機にある事業者や、逼迫する医療・福祉・保育などケア労働従事者に手厚い支援を何よりも優先するためには基金をさらに活用するべきです。

総務費では、当年度から会計年度任用職員制度が導入されました。人手不足である保育や放課後児童クラブなどの職種は雇用期間が不安定である会計年度任用職員ではなく正規職員として雇用をするべきです。また、デジタル技術の活用にあたっては、職員自ら検証でき、住民に行政責任を果たすことのできる体制を確保しなければなりません。利益相反が生じかねない民間企業社員などの外部人材ではなく、任期の定めのある常勤職員として雇用し、資格取得などの支援もしながらデジタル推進体制を構築するべきです。

民生費では、保育中の事故防止には十分な保育士の配置が重要であり、1歳児クラスにおける「おおむね1歳から」の入所のような配置基準の切り下げは撤回し、国の基準以上の手厚い配置を行うべきです。

コロナ禍の下、子ども医療費助成制度の所得制限や一部負担金はなくし、安心して医療にかかれる体制にすることが求められます。

部落解放同盟福山市協議会への補助金は、2015年度以降、200万円を継続して支出しています。法的根拠を失った同和行政はすでに終了していること、また他の民主団体と比較しても高額であり、この支出は認められません。

衛生費では、保健部職員の一月の最高時間外労働時間が169時間30分、過労死ラインを超える月80時間は17人にもなります。他課からの1ヶ月以上応援職員37人の合計時間外労働時間は年2900時間にも及びました。今後も保健所の体制強化は、全庁体制で対応するとの事ですが、国は保健師の増員の財政措置をするとの事であり、早急に保健師増員など保健所の体制強化をはかるべきです。

労働費では、コロナ禍の下で業績の悪化している企業に対し、障がい者の雇用継続と雇用法定率を上げるために奨励金は拡充すべきです。

農林水産業費の森林環境譲与税活用事業は、本来里山林の整備保全が目的であり、山林の維持管理と人材育成に資する事業となるよう検討すべきです。

土木費の小規模崩壊地復旧事業は、当年度45件は完了しましたが、118件がいまだ復旧されていません。工事費にかかる個人負担率を下げ、復旧を促進させるべきです。

教育費では、図書館整備費は多額の委託料を払って整備の監修を依頼するのではなく、児童生徒と学校の主体的な取り組みで進められるべきです。

児童用学習端末整備は健康、法整備、企業への規制、更新費用の負担などの課題が解決されていません。使用基準を定め、更新については費用便益に見合った方法を検討すべきです。

当年度も、学校統廃合をすすめるため校舎建設費等が執行されましたが、十分な住民合意もはかられる事なく、コロナ禍においても統廃合ありきですすめることは断じて許されません。

一方当年度、新型コロナ感染拡大防止策の強化として衛生用品の提供や、入院加療が必要な患者受入後方医療機関に対する補助の実施、出生時特別定額給付金やひとり親家庭緊急応援金など市独自の支給を行ったことは評価できるものです。また、浸水対策として河川の土砂撤去、排水機や雨水貯留施設整備等に取り組んだ事も評価できます。中学校給食の全校での実施も実現しました。

その他、当然のことながら、市民生活向上、子育て支援、福祉充実、災害対応など諸施策が展開されておりますが、先に述べた政治的比重から、決算認定に反対を表明して討論と致します。

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