自校調理場が38カ所に 学校給食の「新」親子方式化
福山市の学校給食 誇れる自校調理
自治体の財政問題を理由とした職員定数の削減が全国で続く中、学校給食のセンター化や民間委託化の動きが広がっていますが、福山市では、一部の合併地域の給食センターを除き、自校直営の調理場による給食提供を堅持してきました。
調理場の合理化で調理校は60所から38所に縮小
しかし、児童生徒数の減少や調理場の老朽化などの問題に対応することを目的として、市教委は自校調理を取りやめた学校に近接する調理校から配送する「新親子方式」を2023年度から試行的に実施していましたが、来年度から本格実施に取り組み、2027年度までに自校調理場を60所から38所に減らしていく方針を明らかにしました。
すべての調理校で他校へと配送する体制を作っていくことになるため、各調理場ではかなりの大量調理が必要となります。
また、小学校に勤務する栄養教諭、学校栄養職員は食数に応じて配置されていますが、調理校数の減少とともに1校あたりの食数が増加しても、全体の人員体制では削減されることが明らかになりました。
大量の調理で業務は多忙に おいしい給食の追及こそ
食数が増え、大量調理を限られた時間で行わなければならない状況が生じれば、業務の多忙化に対して調理工程の効率化が求められることになります。
効率化でなく、調理における衛生管理やおいしい給食の追及こそ優先される学校給食の調理環境でなくてはなりません。