« 2016年6月議会一般質問(後期高齢者医療問題について) | メイン | 2016年6月議会一般質問(福山市立地適正化計画基本方針(素案)について) »

2016年6月議会一般質問(福山市空家等対策計画について)

空き家対策について

質問(高木市議) 福山市は、本年4月に、「福山市空家等対策計画(基本的考え方)」を発表しました。

 これによると、外観目視の調査結果による市内の空き家数は、4466件とのことです。

 老朽空き家や、適切な管理がおこなわれていない空き家は、まちの安全や景観、防災、衛生等の問題があります。

 市内でも、「ゴミ屋敷状態」となった空き家の管理について、解決できず、途方に暮れている町内会も散見され、積極的な取り組みが求められます。

 空き家の再生利活用は、本市のみならず全国的な行政課題です。

 そして、他の多くの自治体では、国の補助制度等も活用し、自治体独自の補助制度等を策定し、再生利活用に、積極的に取り組んでいます。

 例えば、岡山市は、空き家の改修経費の一部を補助するための「岡山市空き家等適正管理支援事業」を行っています。

 これは、空き家を改修後は、「賃貸や売却、所有者が居住」するなどの活用を前提に、市が、工事費の3分の1、もしくは、上限50万円を補助する制度です。

 リフォーム工事として「耐震改修」「バリアフリー改修」「省エネルギー改修」のいずれかを含む事が条件ですが、昨年度、11件の実績があったそうです。

 さらに「除却費用の一部補助」も行っており、30件の実績とのことです。

 これらの補助制度の創設について、一部には、行政が私有財産に関与することを躊躇するといった議論が見られます。

 しかし岡山市の担当者は、「個人財産に税金を投入することに対する批判は、市内には一切ない。それよりも、深刻な事態に陥っている、空き家を減らすため、行政に何が出来るか考えたすえ、制度の創設に至った」と、経緯を語っていました。

 広島県が発行した「空き家対策対応指針」には、空き家の購入・リフォーム等に対する制度を「検討する」と記載されています。

 さらに、老朽危険空き家の除却に対する助成として、「先進事例等を参考に地域の実情等に応じた助成制度を検討」、とあります。

 「指針」には、空き家の所有者が「除却を判断する際に、費用が捻出できないために除却が進まない場合が多くある」と指摘があるように、所有者には、費用ねん出が、大きなネックです。

 「福山市空家等対策計画(基本的考え方)」においても、空き家の発生要因は、「費用が工面できない」といった、経済的負担であることが示されています。

 わが党が、3月の予算議会で、これらの問題を解決するために、補助制度の創設を求めたところ、「様々な意見を聞きながら検討する」旨の答弁でしたが、その後の検討状況について、お示し下さい。

 また、市として、空き家リフォームと、除却費用の助成制度を創設することを求めます。お答えください。

 次に、税制上の措置について伺います。

 空き家の解体が進まない大きな要因は、更地になると固定資産税が増高することにあるようです。

 これに対処するため、例えば、東京都足立区では、場所によって解体後駐車場としての整備を推奨し、負担の増える固定資産税の補填になるように周知しているそうです。

 本市としても、駐車場の整備など、解体後の活用に関するさまざまな情報を周知すべきと考えますがいかがでしょうか。お答えください。

 

 次に、空き家の有効活用の促進について伺います。

 全国では「空き家バンク」などの活用が進んでいます。

 例えば、世田谷区では、2013年4月から、区内の空き家、空室、空き部屋を「空き家等」として地域資源と捉え、空き家等の地域貢献活用を目的とした「空き家等地域貢献活用相談窓口」を開設しています。

 事業は区が設立した財団に委託して行われている、とのことで、窓口では、地域貢献に提供してもらえる空き家所有者と、NPOなどの利用団体との、マッチングに取り組んでいます。

 こうした例も参考にし、本市も、独自の専用相談窓口を設け、空き家の有効活用を推進すべきだと考えますが、ご所見をお示し下さい。以上についてお答えください。


答弁(市長) 昨年度、空き家の実態を把握するため、市内全域において、公道などから外観目視による実態調査を実施いたしました。

 今年度は、空き家と思われる建物の所有者に対し、利活用などの意向を確認するためのアンケート調査を実施し、その調査結果を基に、本年2月に設置した、専門家等で構成する「福山市空家等対策協議会」において、意見も伺う中で、空家等の発生を予防し「抑制するとともに、地域資源としての有効活用の促進、適正な管理に向けた取り組みなど具体的な施策を検討することとしております。

市議団の紹介
高木たけしプロフィール みよし剛史プロフィール

仁比そうへい 活動日誌

ひろ子ワールド