福塩線の踏切死亡事故について緊急要望―早急に安全対策を!
9月27日、神辺町道上のJR福塩線の踏切で、小学4年生の女の子が列車にはねられ、亡くなるという非常に痛ましい事故が起きました。
日本共産党市議団は28日、現地を調査しました。
警報機も遮断機もなし
事故があった「岩崎の一踏切」は、警報機も遮断機もない「第4種踏切」です。
北に向かって踏切を横断する場合、下り列車は建物があって見えにくく、列車からも見通しが悪い危険な場所です。
昨年9月にも、同様の死亡事故が起きていましたが、警報機・遮断機は設置されませんでした。
国土交通省・運輸安全委員会は、事故の再発防止のためには、「第4種踏切」を「廃止または踏切保安設備(警報機・遮断機など)の整備を行うべき」と指摘しています。
周辺の宅地化が進み、踏切を通行する人も増えており、住民からは「早く対策を」と強い要望があがっています。
三度、悲惨な事故が起きないよう、「岩崎の一」踏切に警報機・遮断機を早急に設置しなければなりません。また、他の「第4種踏切」についても安全対策が必要です。
福山市に申し入れ
党市議団は10月2日、福山市に対し、安全対策を行うとともにJR西日本に遮断機などの設置を強く求めるよう要望しました。
市は「重大な事案であり、要望を含め、対応をとりたい。設置されるまでの対策もとりたい」と答えました。他の3か所の踏切も、市として確認するとのことです。
党市議団と辻つねお県議は、JR西日本に対しても申し入れを行う予定です。
【要望書】
9月27日、福山市神辺町のJR福塩線道上から万能倉駅間の「岩崎の一踏切」で、小学4年生の女児が、福山発府中行きの普通列車にはねられ、全身を強く打ち死亡するという痛ましい事故が起きました。
突然我が子を失った保護者の深い悲しみ、友人、学校関係者の悲しみは計り知れません。犠牲者とご家族の皆さまに、心から哀悼の意を表すると同時に、三度この踏切で命が失われたり事故が起きたりすることがないよう切に願うものです。
同踏切は、幅1.8m長さ約6mの小規模な踏切で、警報機や遮断機は設置されていません。また、踏切付近には建物があるため、特に下り線の列車は踏切手前ではまったく見えず、非常に危険な場所と言われています。
昨年9月にも、バイクに乗る20歳代の男性が列車と衝突する死亡事故が起きていますが、事故の未然防止対策が行われず、2年続けて死亡事故者が出たことは極めて遺憾であります。
住民からは「線路を自転車やバイクなどで横断する人も多く、危険だといつも思っていた」「早く遮断機と警報機を設置して欲しい」と強い要望が寄せられています。
現場付近はアパートや住宅が増え、自転車通学や人の通行も多く、早急な対応が必要です。
よって、以下を要望致します。
【要望項目】
1.「岩崎の一踏切」に遮断機と警報機を早急に設置するよう、西日本旅客鉄道株式会社(JR)に強く要望すること。
1.列車の接近状況の確認のため、カーブミラーを設置すること。その他、安全対策をJRと連携して講じること。
1.遮断機および警報機が設けられていない踏切はJRと協議し、地域住民の理解と協力を得ながら安全性向上のための整備をすること。
1.児童や生徒に対し、交通安全指導を適宜行うこと。