リムふくやまをリノベーション(改修)!?巨額の税金投入は、もうやめよ
福山市は、所有する商業施設「リムふくやま」の今後のあり方についての調査結果を明らかにしました。→「福山駅周辺の公共大型複合施設等のリノベーションによる官民連携一体的再生手法検討調査(PDF)
「リノベーション手法による再生手法」として、閉鎖リノベ案((建物の一部を閉鎖する改修)と減築リノベ案(一部を解体・撤去して縮小する改修)が示されています。
文教経済委員会や本会議一般質問、都市整備特別委員会で、土屋とものり市議と河村ひろ子市議が質疑しました。概要をお知らせします。
111億円の税金投入
福山市は、旧そごう跡の建物を26億円で買い取り、商業施設「リムふくやま」として保有しています。
しかし、テナントスペースは埋まらず、公共施設を設置して一般会計から予算を繰り入れたり、テナント誘致を市外の大手不動産会社に委託して多額の委託費を払ったりと、税金を支出し続けています。
修繕・整備などを含め、これまでに合計で約111億円もの税金が投入されました。
リノベ費用は40億円
建築後25年以上が経過し、老朽化も進み、今後のあり方を検討する必要があります。
市の調査結果には、4つの再生手法が示されています。
概算費用はそれぞれ、次のように試算されています。
①建物全体を改修する施設一括整備は65億円
②解体・売却は売却益との差し引きで15~20億円
③閉鎖リノベーションは40億円
④減築リノベーションは40億円弱
解体・売却案が最も費用がかかりません。
改修して維持し続ければ、さらなる大型公共事業となり、多額の経費がかかります。
解体・売却に舵を切れ
リムふくやまを駅前再生の核にするのではなく、店員の再雇用先などを検討し、解体・売却に舵を切るべきです。
しかし、市は「再生手法の検討」として、2つのリノベーション案を提示しています。
解体・売却案を除外するのか質すと、「4つの手法をベースに、他の手法も総合的に考える」との答弁がありました。
解体・売却した場合、市は「施設管理費は減る」「既存の公共施設の移転・整備費が必要」と答えており、その費用を質しましたが、「今年度、検討する。現時点では概算も出していない」との答弁でした。
様々な観点から検証すべきであり、経費をきちんと出すよう求めました。
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建物の老朽化の詳細を質すと、「館内設備が老朽化しており、空調やエスカレーターの老朽が進んでいる」との答弁でした。
これらの更新・改修にも膨大な費用がかかります。
慎重に検証し、市民に負担を負わせてはならないと求めました。