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夏休み短縮は撤回し、児童館の設置を(2020年3月代表質問)

 2020年から夏休みを10日間短縮するとの方針を福山市は突然発表しました。

 しかも、議会委員会で議論する前に、保護者などにあてた文書を配布しており、議会軽視も問題です。

 方針を撤回し、子どもや保護者、教職員にアンケートなどをとり、子どもの成長発達のための夏季休暇のあり方を検討するよう求めました。

 また、子どもの安全な居場所づくりとして、児童館の設置を求めました。

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第一質問と答弁をお知らせします。

8、教育行政について

①  夏休みの短縮について質問いたします。

質問:福山市教委は11月26日、「保護者・地域・関係者の皆さま」へ『市立小学校,中学校及び義務教育学校における夏季休業期間の短縮について(お願い)』と題する文書を出しました。

 その内容は、2020年度から1学期の終業式を7月31日とすること、7月21日から31日までの間を登校日とし、夏休みを短縮するという内容でした。

 学校現場や保護者からは、“寝耳に水”と、驚きと怒りの声が上がっています。子どもたちや保護者、教職員に大きな影響を与える変更を、一方的に知らせるという乱暴なやり方です。

 夏休み短縮の理由は、 「空調設備の全校整備」ができたこと、授業時間を5時間に短縮できること、部活動を余裕をもってできることなどとしています。

 そもそも空調設置の理由は、近年の異常な暑さに対し、児童生徒や教職員の健康を守ることを第一に、快適な教育環境を整える対策」だったはずです。

 夏休みは、気温や湿度の高い日本の夏を、安全に過ごすためだけでなく、豊かな子ども期を過ごすことや余暇への権利保障の一つではありませんか。

 空調機の設置を理由に、この重要な期間を縮減することは許されません。

 市教育委員会は、子どもたちにとって夏休みとは何であると認識しておられるのか、お示しください。

 7月21日から31日の期間は、気温が最高期に向けて上がり続け、一学期間の疲労も蓄積しています。

 教室の中は適温でも、屋外や体育館、特別教室など、まだ空調施設のない場所での授業はできないのではありませんか。

 また、登下校時の猛暑は、子どもたちにとって命にもかかわります。授業時数を1日5時間とすることで、子どもたちは焼け付いた道路の暑さが最も高い時間帯に下校することになります。

 児童生徒を疲労こんぱいさせた上、短い夏休みでは、子どもの心身の発達上も問題です。

 これらの問題をどのようにとらえているのか、お示しください。

 また、「勤務時間内に部活動を実施できる日が多く」なると記載し、夏休み縮減の大きな理由としていますが、「部活動」は、勤務として命ずることができるのかどうか、あらためて部活動の位置づけを明確にすることを求めます。

 児童生徒からも、保護者や教職員からも、反対の声が上がり、現在、夏休みを取り戻そうと、署名活動も広がっています。

 中には、長い夏休み、家の中に子どもがいるよりは、学校で面倒を見てもらえるのなら、ありがたいという声もあるのは事実です。

 しかし、この問題の根本は、福山市には、自由に、安全に過ごせる子どもの居場所、児童館が無いに等しいからです。

 広島市には、小学校区ごとに児童館が設置され、さらに、中学校区には、センター児童館が設置されています。

 福山市にも、幼児から青年まで、自由に集える児童館を、計画的に設置することを求めるものです。

 最後に、11月26日、職員朝会で、すでに前述の「保護者・地域・関係者」宛ての文書が配布されていた学校が多くあったとのことです。

 しかし、市議会の文教経済委員会は、その日の10時開会であり、教育委員会議は14時開会でした。いずれの委員会で議論されるより前に文書が配られているというのは、議会と教育委員会議軽視も甚だしいと 言わざるを得ません。

 議会制民主主義の根幹を揺るがす重大事態について、どのように認識しているのか見解を求めるとともに、このような独断専行を謝罪することを求めるものです。

 市教育委員会は、先の文書を撤回し、改めて、児童生徒、保護者、教職員にアンケートを行い、子どもの成長発達を中心に据えた、夏季休暇の在り方と、教職員の過重労働の解消を図ることを求めるものです。以上それぞれについて、お示しください。

教育長:教育行政について、お答えします。

 始めに、夏季休業期間の短縮についてです。昨年8月、教育委員からの提言を受け、校長会を通して、児童生徒や保護者、教職員の声などを聞き、検討した後、11月末の教育委員会会議で協議し、決定しました。

 その日のうちに、保護者に伝えるため、決定後は速やかに、各学校へメールで通知し、学校から、文書を配付しました。

 PTA連合会や自治会連合会等、関係機関へは、後日説明し、理解をいただいています。

 この間、保護者からは、・学校へ行くほうが安心だ・昼食の心配がなくて良い・子どもの毎日の生活にゆとりができるなどの声を聞いています。

 子どもたちにとっての夏季休業は、・普段学校では出来ない体験の機会の確保、・家族等と触れ合う時間の確保・休養の機会などの意義があります。

 夏季休業期間の短縮により、年間の授業時数を平準化することで、子どもたちはゆとりをもって学び生活できるようになると考えています。

 暑さ対策としては、授業では、内容を入れ替えるなどして、空調のある教室で実施するようにします。登下校は、これまでと同様に、各自に水筒を持参させて、水分の補給を促すとともに、登校時や下校前の体調確認を行います。

 各学校では、年間を通して、原則、1日5時間の授業で、子どもたちが、ゆとりをもって学ぶことができるようにするため、教育課程の再編成・再構築をしています。

 次年度から実施していく中で、状況に応じて対応し、子ども、教職員が、元気に笑顔で、力を発揮できるよう、取り組んでまいります。

 次に、子どもの居場所についてであります。

 本市では、安心・安全な居場所として、放課後子ども教室や、放課後チャレンジ教室を行っております。

 また、放課後児童クラブについては新年度から、市内全てのクラブにおいて小学6年生までの受入れを行うこととしており、

 新たに児童館を建設することは、考えておりません。

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