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介護保険事業について(2024年3月議会一般質問)

2024年3月議会の日本共産党・みよし剛史市議の一般質問です。

第一質問と答弁を掲載します。

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みよし剛史介護保険事業について、要介護認定の状況について伺います。

 本市は適正な介護給付のために、要介護認定の状況を分析し、認定の平準化を図ることとしています。しかし、厚労省の要介護認定適正化事業における業務分析データによると、1次判定における第3群、認知機能の一部項目、及び第4群、精神・行動障害の全項目で、全国の認定率に比して有意に低い状況が、少なくとも10年に渡って続いています。

 2023年上半期の集計で、「作話」全国13.1%に対し福山市0.5%、「同じ話をする」全国20.5%に対し福山市1.4%、「ひどい物忘れ」全国26.3%に対し福山市1.0%ですが、全国共通の基準で行われているはずの判定で、なぜこれほどの乖離が生じているのかご説明下さい。

 昨年11月に行われた調査員を対象にした県の研修を通じ、「排尿」の介助について、認定調査員テキストが示す判断基準よりも福山市では厳格に判定されていたことが明らかとなり、同月に行われた市の研修で変更が提示されています。これと同様に、3群・4群の判断がテキストの基準に則らない解釈が行われている実態があるのか、お答えください。

 要介護認定では、認知症状が認められれば「認知症加算」により、介護の手間が要支援1と判断されても、1~2段階介護度が繰り上がる仕組みがあり、認知症状の有無を調査する項目である3群・4群で認定率が低ければ、認定結果は軽度に判定されている可能性があります。この影響についてどう分析しているのか、認定率を全国水準に是正する取り組みが今後行われるのか、それぞれお示し下さい。

介護保険料について伺います。

 保険料基準額を7万7,800円への増額改定が提案されています。改定による全体の影響額、5段階以下の人数についてお答えください。また、第1期の基準額との比較での引き上げ額をお示し下さい。

 8期では基金約18億円を繰り入れましたが、23年度末基金残高は約11億円が見込まれています。この要因についてお答えください。9期では基金の取り崩しが行われませんが、理由についてお答えください。

 統計局の2022年家計調査報告によると、65歳以上の単身無職世帯におけるひと月の可処分所得は平均12万2,559円に対し消費支出は14万3,139円、夫婦のみの無職世帯では、可処分所得21万4,426円に対し、消費支出は23万6,696円で、いずれも2万円以上の赤字です。

 保険料を10%以上引き上げても負担可能とした根拠をお示し下さい。

市長答弁

 次に、介護保険事業についてであります。

 本市における認定調査は、全国共通のテキストに基づき実施しており、本市独自の基準はありません。

 要介護認定は、認定調査と主治医意見書を基に、医師や専門職で構成する介護認定審査会で判定する仕組みとなっており、適正な決定がなされています。

 本市の昨年度の認定率は20.8パーセントと、全国19.1パーセントと比較しても高い状況にあります。

 国のデータを参考に本市の傾向や特徴の分析を行い、引き続き、被保険者個々の実態に応じた要介護認定に努めてまいります。

 次に、介護保険料についてであります。

 次期計画期間での保険料総額は、約33億円の増額となります。

 所得段階が第5段階以下の人は、約8万2,000人です。

 第1期と比較した第8期の基準額は、全国平均では2.07倍の増額となっていますが、本市の場合は、第1期と第9期との比較でも2.04倍の3万9,600円の増額にとどめています。

 第8期の介護給付費準備基金の残高が約11億円となるのは、コロナ禍による通所系サービスの利用が計画値を下回ったことなどにより、取崩し額が少額に収まる見込みであるためです。

 第9期の保険料設定において基金の取崩しを行わないのは、今後の介護ニーズの高まりに備え、安定的な財政運営を図るためであります。

 保険料は、所得段階の多段階化や、低所得者への公費負担など、可能な限りの軽減策を講じた上で、負担能力に応じた設定としています。


再質問は、福山市議会の会議録や中継映像をご覧ください。

(議事録の更新は次回の定例会開催前になります。)

https://ssp.kaigiroku.net/tenant/fukuyama/pg/index.html

https://fukuyama-city.stream.jfit.co.jp/

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