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輝け!子どものいのちと笑顔 ひろげよう平和への願い -子育てのなかの幸せ格差を考える-

 11、12日、福山平成大学、ビッグローズで広島県保育団体合同研究集会が開かれました。同実行委員会が主催したもので、およそ一二〇〇名が参加。辻つねお県議のほか、党福山市議団、8名の世羅町議会議員、府中市議、など各地から多くの議員も参加しました。11日は、立教大学の浅井春夫教授が「子どもを大切にする国・しない国」と題して、記念講演を行いました。
講演の概要をお伝えします。

子どもを取り巻く心痛む現状

 浅井氏は「心痛む子どもたちのいじめ自殺が大きな社会問題になっていますが、本来、行政はいじめ自殺を起こらないような、学校をつくらないといけない。いじめが原因で、自殺するプロセスは、子どもの孤立化がある。持続的、集中的にいじめられるのは、子どもの孤立化を招く。これは、圧倒的な力のアンバランスを作り出し、いじめられている子どもは、無力化し、反撃できない。親や、大人に相談する事が『悪い事』となるよう、仕向けられ、いじめを見て見ぬふりをする「中間層」は、いじめを黙認する」と話します。
 そして「東京都知事は、いじめ予告の手紙を読み『ファイティング・スピリットを持て』と、言ったが、それすら持てなくさせられるのが、いじめの構造」と説明します。
さらに、「地域、学校で、いじめられている子どもが、透明な存在にされ、いじめの現実が見えない状態にされている」「暴力の文化から、平和とともに、共存できる文化をどのように創るかが、保育士や教育者に問われている」と訴えました。 

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講演する浅井立教大教授=11日、福山平成大学にて
人生最初のスタートで豊かな時間を過ごさせよう
 
 浅井氏は「少なくとも、子どもにとって、人生のスタートである、保育所に通う時代は、豊かな時間を過ごさせてあげるのが社会のつとめ」「本当の改革は、保育ニーズに近づける政策をすることだが、今は、ニーズからかけ離れている」「保育や教育現場で、子どもたちが『楽しいな』と思えるような制度改革が必要だ」と話しました。

子どもを大切にする国しない国

浅井氏は、子どもを大切にする国・大切にしない国を財政支出から比較しました。
国内総生産(GDP)に対する、家族や子どもへの公的支出のうち、デンマークが4%に対し、日本は、0.6%しか子どもにお金を使いません。
 さらに、就学前の教育に対する公共支出の対GDP比は、デンマーク0.9%、フランス0.6%、イギリス、0.4%に対し、日本は、0.1%以下。日本はいかに子どもにお金を使わないかを示しました。
 そして、「子どもを大切にする国は、保育が必要な子ども全てに保育所入所が保障される国。誰でもいつでも利用できる子育て支援システムが地域に整備されている国」「子どもを大切にしない国は、保育所待機児童の解決ができない国。地域で子育てが不安で困難な国」だと指摘しました。

子どもを大切にする国へ3つの提言

 子どもと家族を巡る問題、子育て・教育問題は深刻さをいっそう増しており、それらの深刻さは、政策的に生み出されている、として、子どもと家族を、大切にするために、
①子育て支援策を本気進める
②働く場のルール確立など人間を大切にする国づくり
③戦争をしない国であり続ける決意を持つこと、
と提起しました。
 最後に、「時代と歴史の局面で、保育者としての専門性が試されている。戦争を出来る国にかえられようとしている今、また、保育政策が経済効率優先の政策に比重が置かれている事に対し、行動を起こす事が求められる」と呼びかけました。

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