放課後児童クラブについて(2024年9月議会一般質問)
2024年9月議会の日本共産党・塩沢みつえ市議の一般質問です。
第一質問と答弁を掲載します。
塩沢みつえ:放課後児童クラブについて伺います。
厚労省の放課後児童クラブ運営指針によると、放課後児童クラブにおける育成支援は、「子どもが安心して過ごせる生活の場としてふさわしい環境を整え、安全面に配慮しながら子どもが自ら危険を回避できるようにしていくとともに、子どもの発達段階に応じた主体的な遊びや生活が可能となるように、自主性、社会性及び創造性の向上、基本的な生活習慣の確立等により、子どもの健全な育成を図ることを目的とする」とあります。
8月2日付けのこども家庭庁による「放課後児童クラブにおける事故防止について」の事務連絡によると、2023年中に発生した重大事故は651件。前年比86件の増となりました。事故発生の要因として、「狭いスペースで多くの子どもを遊ばせたこと、同じスペースで異なる遊びをすることで衝突や転倒の危険性が高まった」と分析されています。本市の放課後児童クラブにおける事故・けがの直近5年間の件数の推移と予防対策をお答え下さい。
夏季休業中は、在籍人数の増加からさらなる過密状態が予想されます。通常期と比較して夏季休業中の在籍人数の変化をお答えください。
環境省によると、今年度の熱中症警戒アラートの発表回数は1494回に達しすでに過去最多となっています。熱中症警戒アラートが発表されると外遊びはできず室内で過ごすことになります。運営指針では、「学校や地域の様々な社会資源との連携を図りながら、子どもの遊びを豊かにするために学校施設や近隣の児童遊園・公園・児童館等を有効に活用する」とあります。酷暑への対応として、学校等と連携しながらどのような活用をしているのか、その具体をお示し下さい。
子どもにとって適切な養育環境が得られるよう支援する放課後児童支援員、補助員の役割は重要です。支援員等の充足状況と、資質向上のための研修内容と回数をお答えください。支援員等が健康で安心して働き続けられる環境づくり、処遇改善も不可欠です。ご所見をお示しください。
放課後児童クラブは子どもにとっての生活と遊びの場であり、子どもの状況や発達段階を踏まえた健全な育成を図ることが必要です。児童の権利に関する条約の理念に基づき、子どもの最善の利益を考慮した育成支援の推進に努めなければなりません。放課後児童クラブにおける「子どもの最善の利益」の保障について、また本市の現状を鑑みてのご所見をお示し下さい。
市長答弁:
次に、放課後児童クラブについてであります。
まず、クラブにおける事故・ケガの件数は、2019年度(令和元年度)から年度毎に、106件、86件、92件、93件、そして、2023年度(令和5年度)は107件となっています。
職員には安全管理の研修を実施し、児童には安全に関するルールを指導しています。
夏季休業中の在籍児童数は、本年8月1日時点で7,678人となっており、夏季休業前の6,544人に比べ、約1,100人増加しています。
夏季休業中は児童数が増加しますが、クラブで使用する教室に全てエアコンを設置しています。
職員配置は国の基準を満たしていますが、年度中途の退職や支援が必要な児童への加配のため、今年度4月1日以降、クラブ支援員3人、補助員73人を採用しています。
職員の資質向上のため、「児童の育成支援」「メンタルヘルス」「救命講習」等の研修を、年間28回開催することとしています。
長期休業期間においては、働きやすい環境づくりに向け、時間外勤務の削減や有給休暇の取得が進むよう、人材派遣を活用し、体制の充実を図っています。
また、初任給の引き上げなど、支援員の処遇改善も行ってきたところです。
引き続き、子どもたちが安心して過ごせる放課後児童クラブの運営に努めてまいります。