鞆町―景観壊す「空地」設置は慎重に(2018年9月議会報告)

 福山市は、鞆町の重伝建地区の中心地に「鞆防災広場」と称した「空地(現在は設置禁止)」を設置し、「緊急時に車両を通過させる」ための通路を舗装する計画です。

 鞆町は木造家屋が多く、防災対策は緊急課題です。

 しかし、伝建地区内の建物を解体して空地にし、新たな通路を作れば、景観を損ない、中世から続く鞆町の地割(区画)を壊すことになります。

 市伝建保存審議委員の土屋とものり市議は、9月議会で、多くの専門家からも反対意見が続出していることを指摘し、計画の見直しを求めました。

 市は、「(解体予定の建物を)早急に専門家に依頼し、調査する」と答えました。「歴史的重要建物」と判断されれば、計画は根本的に見直されます。

 また、本来、防災広場を位置づけるべき「防災計画」を早く策定するよう強く求め、「来年度から2年かけて策定する」との答弁を引き出しました。

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福山市議会がアメリカの臨界前核実験に抗議

 10月11日、昨年末にアメリカが実施した臨界前核実験について、福山市議会の早川佳行議長が議会を代表して、トランプ大統領あてに抗議文を送りました。

 被爆者をはじめ、核廃絶を願う人々の願いを踏みにじるとして、強く抗議し、あらゆる「核実験」の即時中止と誠実に核兵器の廃絶に取り組むことを求めています。20181011sigikaikakujikkenkougi

福山市に日本共産党の「豪雨災害義援金」を届ける

 日本共産党が全国で募った救援募金から、福山市に200万円の義援金がおくられました。

 7月31日の1次分100万円に続く2次分です。

 辻つねお県議と福山市議団が10月3日、中島智治副市長に目録を手渡し、災害対策について、国や県への要望などを聞きました。

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踏切の安全対策を求め、JR西日本に申し入れ

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 JR福塩線の踏切死亡事故を受け、日本共産党福山市議団は、大平よしのぶ前衆議院議員・辻つねお県議とともに、早急に安全対策を行うようJR西日本に申し入れました。

 10月5日、JR西日本岡山支社を訪れ、同代表取締役社長・来島達夫氏あての要望書を提出。岡山支社総務課長や安全推進室室長代理など、担当者6人と懇談しました。

 当踏切の死亡事故は、昨年に続く2度目であり、遮断機と警報機を早急に設置するよう強く求めました。

JR「来年度の設置を検討」

 JR西日本は、「来年度の設置に向けて検討していく」と答えました。

 今年度から設計を行い、遮断機等が設置されるまでは、▽下り列車は踏切接近前に警笛を鳴らす▽自転車等の通行者が踏切手前で一時停止するようポール等を設置する―などの対応を福山市や警察と連携して行うとのことです。

危険な踏切の改善を

 また、福山市内には、遮断機や警報機のない「第4種踏切」が他に3か所あります。

 踏切の点検や通行状況の調査を行い、地域住民や福山市と協議して、事故防止対策を計画的に実施することを求めました。

 JR西日本は、「交通量をみながら優先順位をつけて対策をしていく」と述べました。

 悲惨な事故が繰り返されぬよう、日本共産党は引き続き改善を求めます。

【関連記事】

遮断機も警報器もない踏切の対策を―第4種踏切を調査

福塩線の踏切死亡事故について市に緊急要望―早急に安全対策を!

遮断機も警報器もない踏切の対策を―第4種踏切を調査

 JR福塩線の踏切で小学生が亡くなった事故を受け、日本共産党市議団は10月3~4日、遮断機も警報器もない「第4種踏切」の現地調査を行いました。

 市内には現在、事故があった神辺町道上の「岩崎の一」踏切のほかに、3か所の第4種踏切があります。

 辻つねお県議と大平よしのぶ前衆議院議員が同行しました。

西今宮踏切(御幸町上岩成)

 周辺には、家や神社もあり、近所の人はよく利用しており、バイクで通る人もいるそうです。

 踏切に向かって上り坂になっているので、勢いよく通り抜けることはないそうですが、停止線などは引いてありませんでした。

 また、線路横に雑草や笹が生い茂り、JRに何度も頼んでようやく刈ってもらったと、近くの住民の方が話しておられました。

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横尾裏踏切=横尾町

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 横尾駅から100m程度北側にあります。

 住宅も多く、帰宅する生徒など、踏切を通る人の姿が調査時にも数人見られました。

 2014年に、中学生が乗った自転車の後輪が列車と接触し、けがをする事故が起きており、当時も辻つねお県議とともに市議団が調査した踏切です。

 その後、「自転車おりて」「とまれ」の路面表示やカーブミラーは設置されましたが、一度事故が起きているだけに、遮断機の設置など抜本的な対策が求められます。

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↑駅に停車中の列車

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八幡裏踏切=駅家町近田

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 カーブになっており、踏切横には木が生い茂っています。

 調査中に列車が通過しましたが、隣の「八幡踏切」の警報機のかすかな音と列車が鳴らす警笛によく注意しなければ、列車の接近が分かりにくい危険な場所でした。

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↓隣の「八幡踏切」。遮断機はなく、警報機だけが設置された「第3種踏切」です。

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 第4種踏切は、遮断機と警報機が設置された第1種踏切に改良するなど、計画的な事故防止対策が必要です。

 国土交通省の「鉄道に関する技術上の基準を定める省令」は、「踏切道は、踏切道を通行する人及び自動車等の安全かつ円滑な通行に配慮したものであり、かつ、第62条の踏切保安設備を設けたものでなければならない。」と規定しています。

「鉄道に関する技術上の基準を定める省令」

 日本共産党市議団は、悲惨な事故が繰り返されぬよう、鉄道事業者に対策を求めるとともに福山市にできる対策を求めて取り組みます。

福塩線の踏切死亡事故について緊急要望―早急に安全対策を!(10月2日関連記事)

市民病院・水道事業会計について(2017年度福山市決算委員会)

 9月26日から28日まで、2017年度企業会計決算特別委員会が開かれました。

 日本共産党市議団からは、高木たけし、河村ひろ子両市議が出席しました。

市民病院事業会計

 開設40周年を迎えた福山市民病院は、がん医療などの高度医療や地域の不採算医療を担い、市民の命と健康を守る重要な使命を持ちます。2017年度は、1009万円の純利益でした。

 看護師の夜勤は、1か月に平均8.5回、最高14回。医師の残業は、年間870時間を超える人が7人、最長は1013時間です。

 依然として過密労働ですが、それぞれ前年度よりは若干の改善がみられます。

 日本共産党は、▼入院給食費の引き下げ▼労働状況の改善▼市民病院利用者のバス利用状況調査や増便▼平均在院日数にこだわらず患者の治療を最優先すること―などを要望し、決算認定に賛成しました。

水道事業会計

 福山市は2017年度、水道施設の運転管理などの7業務を外部委託し、水道局職員を1名減員しました。

 また、広島県による水道事業の広域連携協議会への参加を表明しました。

 これは、民間委託の拡充など、さらなる民間活用の推進するものです。

 水道は、市民生活や経済活動に欠かせないライフラインであり、公的責任を堅持し、直営を貫くべきです。

 また、豪雨災害被災者の水道料金の減免を、床下浸水も対象にするよう求め、決算認定に反対しました。

福塩線の踏切死亡事故について緊急要望―早急に安全対策を!

 9月27日、神辺町道上のJR福塩線の踏切で、小学4年生の女の子が列車にはねられ、亡くなるという非常に痛ましい事故が起きました。

 日本共産党市議団は28日、現地を調査しました。

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警報機も遮断機もなし

 事故があった「岩崎の一踏切」は、警報機も遮断機もない「第4種踏切」です。

 北に向かって踏切を横断する場合、下り列車は建物があって見えにくく、列車からも見通しが悪い危険な場所です。

 昨年9月にも、同様の死亡事故が起きていましたが、警報機・遮断機は設置されませんでした。

 国土交通省・運輸安全委員会は、事故の再発防止のためには、「第4種踏切」を「廃止または踏切保安設備(警報機・遮断機など)の整備を行うべき」と指摘しています。

 周辺の宅地化が進み、踏切を通行する人も増えており、住民からは「早く対策を」と強い要望があがっています。

 三度、悲惨な事故が起きないよう、「岩崎の一」踏切に警報機・遮断機を早急に設置しなければなりません。また、他の「第4種踏切」についても安全対策が必要です。

福山市に申し入れ

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 党市議団は10月2日、福山市に対し、安全対策を行うとともにJR西日本に遮断機などの設置を強く求めるよう要望しました。

 市は「重大な事案であり、要望を含め、対応をとりたい。設置されるまでの対策もとりたい」と答えました。他の3か所の踏切も、市として確認するとのことです。

 党市議団と辻つねお県議は、JR西日本に対しても申し入れを行う予定です。

【要望書】

 9月27日、福山市神辺町のJR福塩線道上から万能倉駅間の「岩崎の一踏切」で、小学4年生の女児が、福山発府中行きの普通列車にはねられ、全身を強く打ち死亡するという痛ましい事故が起きました。

 突然我が子を失った保護者の深い悲しみ、友人、学校関係者の悲しみは計り知れません。犠牲者とご家族の皆さまに、心から哀悼の意を表すると同時に、三度この踏切で命が失われたり事故が起きたりすることがないよう切に願うものです。

 同踏切は、幅1.8m長さ約6mの小規模な踏切で、警報機や遮断機は設置されていません。また、踏切付近には建物があるため、特に下り線の列車は踏切手前ではまったく見えず、非常に危険な場所と言われています。

 昨年9月にも、バイクに乗る20歳代の男性が列車と衝突する死亡事故が起きていますが、事故の未然防止対策が行われず、2年続けて死亡事故者が出たことは極めて遺憾であります。

 住民からは「線路を自転車やバイクなどで横断する人も多く、危険だといつも思っていた」「早く遮断機と警報機を設置して欲しい」と強い要望が寄せられています。

 現場付近はアパートや住宅が増え、自転車通学や人の通行も多く、早急な対応が必要です。

 よって、以下を要望致します。

 【要望項目】

1.「岩崎の一踏切」に遮断機と警報機を早急に設置するよう、西日本旅客鉄道株式会社(JR)に強く要望すること。

 1.列車の接近状況の確認のため、カーブミラーを設置すること。その他、安全対策をJRと連携して講じること。

 1.遮断機および警報機が設けられていない踏切はJRと協議し、地域住民の理解と協力を得ながら安全性向上のための整備をすること。

 1.児童や生徒に対し、交通安全指導を適宜行うこと。

第3次・第4次緊急要望書に対する市の回答です。(7月豪雨関連)

 7月豪雨災害の対策について、日本共産党福山市災害対策本部として、党市議団と辻つねお県議が提出した第3次(7月30日)と第4次(8月21日)の緊急要望書に対し、福山市の回答が返ってきました。

 民有地の土砂撤去や住宅の応急修理、中小企業の支援体制、し尿の汲み取り手数料の全額免除など、この間、議会でも求めてきた要望が実現しています。

 また、墓苑・墓地へ流入した土砂や樹木などの撤去について、「原則対象外だが、二次災害の恐れがある場合などは検討する」との回答です。「被災者の話を聞く中で対応する」とのことなので、お困りの方は、ぜひ相談してみてください。被災者支援相談窓口(電話084-928-1284)

 PDFファイルを掲載します。ご覧ください。

第3次緊急要望書に対する回答 ←クリック

第4次緊急要望書に対する回答 ←クリック

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福山市議会「核兵器禁止条約の署名・批准を求める意見書」を採択

 福山市議会は9月25日、日本政府に対する「核兵器禁止条約の署名・批准を求める意見書」を、賛成多数で可決しました(反対は無所属議員1人)。

 意見書は、「世界の恒久平和のためにはあらゆる核兵器の根絶が必要不可欠」として、「日本は唯一の戦争被爆国として、核兵器のない世界の実現のためリーダーシップをとる」ことを求めています。

 そして、①一日も早く核兵器禁止条約の署名・批准を行うこと、②それまでの間は、オブザーバーとして締約国会合及び検討会合に参加すること、の2点を強く要望しています。

 広島県内23市町のうち、これで15市町の議会で可決されました。

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「費用弁償」限定復活―議員に交通費支給

 福山市議会は、9月議会最終日の25日、車の運転など自力での移動が困難な議員が議会へ出席する際に、費用弁償として交通費を支給する条例改定案を議員発議で上程し、賛成多数で可決しました。

 日本共産党は、「議論が不十分」として反対しました。

◆   ◆

 条例は、自宅から議会までの片道の距離が①5㎞未満は1000円、②5㎞~10㎞未満は2000円、③10㎞以上は4000円を1日あたり支給するもので、対象者は、「障害や身体機能の低下などで移動が困難」と議長が認めた議員です。

 障害者差別解消法の施行により「合理的配慮の提供」が求められており、自力で登庁できない議員に対する配慮は必要です。

 しかし、制度のあり方など、様々な問題を充分に議論しながら進めるべきで、拙速に決めるべきではありません。

委員会への付託を省略

 市議会では、8月に早川佳行議長から「運転が困難な議員の活動を保障する必要がある」として、政務活動費の運用改定が提案されていました。

 しかし、その議論の最中に、突如として「費用弁償条例の一部改正案」が提案されました。経緯の説明がないばかりか、委員会への付託を省略して本会議で即決され、議論が不充分なまま10月1日に施行されるという事態になりました。

障害当事者や市民の意見を聴取せず

 議会として、調査検討委員会の設置など、多様な意見を取り入れるべきですが、障害者団体など当事者の公聴会や市民意見の聴取も行われませんでした。

費用弁償の「廃止理由」と矛盾

 2007年6月議会で、費用弁償は「行財政改革」を理由に廃止されました。

 その前年には、政務活動費を月額7万円から13万円へ増額し「交通費支給も可能」と基準を見直しています。

 議会への交通費は、公務がある場合も、領収書を添付すれば、経費の3分の1は支出が可能です。

 しかし、費用弁償は領収書の提出も不要で、透明性が確保されていません。

市民との格差が大きすぎる

 福山市の障がい者福祉タクシー助成制度(年1万5000円)や高齢者のお出かけ乗車券(年3000円)は、わずかな額なうえに、非課税世帯のみが対象です。

 市民への交通費助成はきわめて貧弱で、議員の費用弁償とは格差がありすぎます。

◆   ◆

 まず議会がすべきことは、障害者や高齢者など市民の交通権を保障するための施策の拡充です。

 日本共産党市議団は、市の福祉施策を充実させ、障害のある人の社会参加を保障するために、全力を尽くします。20180925hiyoubenshou_2

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