「住まいは権利」の立場でこそ 市営住宅は拡充へ転換を
物価高騰等により市民生活は厳しい状況が続いており、低廉な家賃の市営住宅への入京希望は増加傾向です。
しかし、2017年の新築を最後に、その後は増設されず、今後は戸数を削減する方針です。
一方で高齢者や障がい者、DV被害者など、支援が必要な世帯へ住居を保障する必要性は高まっており、入居要件の見直しも続いています。
生活が困難な世帯への支援体制を強化するためにも、市営住宅を拡充すべきです。

物価高騰等により市民生活は厳しい状況が続いており、低廉な家賃の市営住宅への入京希望は増加傾向です。
しかし、2017年の新築を最後に、その後は増設されず、今後は戸数を削減する方針です。
一方で高齢者や障がい者、DV被害者など、支援が必要な世帯へ住居を保障する必要性は高まっており、入居要件の見直しも続いています。
生活が困難な世帯への支援体制を強化するためにも、市営住宅を拡充すべきです。

赤字経営で減産 小規模農家支援を
令和の米騒動のもとで、地域で水稲の生産力の維持向上を図る重要性が高まっています。
福山市においては約8割が自給を目的に生産する農家で、特に水田の作付面積は平均で一戸当たり0.2ヘクタールと非常に小規模です。
広島県の試算では、米の生産によって収益を得るためには、最低でも3ヘクタールが必要とされており、多くの農家は高齢化の中でも土地を保全するために赤字でも作付けしているのが現状です。
そのため近年では国の減反政策を背景に、市内の米の生産量、作付面積ともに減少が続いています。
福山市の特徴である、大半を占める小規模農家への支援策が急務です。

安心の販路拡大へ 給食に市内産米を
みよし剛史市議は、小規模な兼業農家、自給的農家に対しても支援を行い、給食など公共での活用も含め、農家が安心して出荷できる販路の拡大で地産地消を進めるよう求めました。
また、学校給食の公会計化により、食材調達も市が行います。市内産米の給食活用拡充を求めました。
国が推進する自治体システムの標準化が、全国で25年度末までの完了に向け、進められています。
システム標準化は、住民サービスに直結する住民記録、税、福祉など20業務の情報システムを統一化することで、コストの「少なくとも3割削減を目指す」とされていました。
3割削減のはずが 逆に増加12億円
しかし、中核市市長会によるシステム標準化に関する調査結果では、中核市59市の状況で、運用費の標準化前後の比較では、半数の自治体が2倍以上に増加し、減少する自治体はわずか2市のみという結果が出ています。
福山市においても運用経費は2.3倍に増え、約12億円が毎年必要となる見込みです。標準化の整備に25年度末までに35億円もの費用が費やされますが、一部の業務では整備が間に合わず、さらに費用が膨らむ見込みです。
コストの「3割削減」という当初の目的は失われており、システムの運営主権を取り戻すためにも国に見直しを求めるべきです。
運用費の標準化前後の比率別自治体数
(出所)中核市市長会
えん罪被害者の救済を早く
3月定例会最終日の21日、福山市議会は「再審法改正を求める意見書」全会一致で可決しました。
意見書案は2月20日に広島弁護士会から「再審法改正を求める意見書」の採択を求める請願に基づくもので、請願内容については全ての会派が同意、紹介議員になったため、3月6日に即日採決され、全員賛成で可決、採択されました。
意見書では、えん罪被害者を救済するための「再審のルール」が存在しない状態となっており、再審請求手続きの整備とともに、捜査機関の手元にある証拠の開示、再審開始決定に対する検察の不服申立ての制限を盛り込んだ再審法の改正を国に求めています。
昨年12月16日には、同主旨の意見書提出を求める要望が日本国民救援会広島本部等21名の連名で福山市議会へ提出されていました。
えん罪被害防止へ、一刻も早い法改正が必要です。

福山駅前広場の全面広場化により、駅北口広場のバスターミナル化を検討していることに対し、市民から見直しを含む声が多数上がったことで、市長は年度内の計画策定を見直しました。
市担当課は「市民と一緒に広場の在り方を考えていきたい」等の姿勢を示していたことから、みよし剛史市議は一般質問で、市民意見の聴取や市民参画の取り組みについて質しました。
市長は「丁寧に計画の内容や考え方を示しながら、アンケートやシンポジウムなどを通じて十分な説明に努め」るとし、市民参画の考えについては、「協議会には、地元自治会や障がい者団体など幅広く参加して」いると答えるにとどまりました。
市民には計画を説明する手立てのみで、協議に市民参画を募る考えもありません。
長期の随意契約 総計3億9千万円
また、駅周辺再編に関連する協議体の運営支援を、2016年以来、協議体の座長が代表の企業に委託しており、これまでに24件の委託料、約3億9000万円を支払っていました。
契約の公正性も含め、市民意見を反映できる協議となっているかが問われており、駅前広場の検討は市民の総意によって進められるよう、協議の在り方を見直し、市民参画の仕組みを具体化するべきです。
駅前デザイン会議の様子(市HPより)
他の基金に25億円積替えも… 財政調整基金年度末202億円
3月定例会での補正予算において、2024年度末の財政調整基金の残高見込が約202億円となることが明らかにされました。
これまで物価高に対応する施策の予算は、財政調整基金を約81億円取崩して講じてきましたが、国からの交付金や県補助金が合わせて約77億円交付されたため、取崩し分はほとんど補充される形となりました。
この時点で過去最大規模の基金残高となる見込みでしたが、市は借入金を返済するための基金である「減債基金」へ20億円、子育て施策の原資として新たに創設した「こども未来づくり基金」へ5億円を積替える対応を行いました。
財政調整基金は、「将来にわたる緊急的な対応が必要になった場面で使うべき」と、市は説明してきました。
今後の市財政の健全化や、子育て支援のためとは言え、用途が不明確な基金に積み増すのではなく、まずは当面する市民生活の支援へ早急に活用するべきです。

議第2号 令和7年度福山市一般会計予算について、討論を行います。
国が示す当初予算は、過去最高の税収の見込みですが、当初予算で過去最大8.7兆円の軍事費を計上し、24年度補正予算と合わせて1.9兆円が半導体企業への個別の投資に充てられています。
軍拡や大企業へのばらまきなどの放漫財政により、社会保障、教育、中小企業対策、食料安定供給など、暮らしの予算はいずれも比重が低下しています。
その結果、低年金は改善せず、高額療養費の自己負担上限額の引き上げまで進めようとし、最も冷遇されている介護分野は崩壊の危機にあります。そして経済の低迷を打ち破るために最も求められている大幅な賃上げに向けた具体は全くの無策です。
本市には、市民生活を守る地方自治体の役割の発揮がますます求められます。しかし、物価高騰で市民生活が非常に厳しい状況にあり、暮らし・地域経済を支える施策がただちに求められているなかで、約200億円の財政調整基金は12億円を使うにとどまり、投資的経費は前年から約19億円減少しているとは言え、188億5000万円を計上しており、今後の大型公共事業の計画策定が多数盛り込まれています。地方自治法の本旨に基づき、福祉増進最優先の予算編成を行うべきです。
歳入では、地方交付税が約17億5000万円、個人市民税が定額減税分との差し引きで約11億円程度伸びていますが、人件費の支出が約26億円増加しています。今後の財政運営においては、自主財源確保のためにも地域経済の発展が欠かせず、その原資ともなる公務労働部分の処遇改善と、コスト安定化に向けた自給率向上に積極的に踏み出すべきです。
総務費では、基幹業務システムの標準化の整備に2か年で約35億円も費やしますが、運用経費は、標準化前との比較で2.3倍の12億円程度が必要となる見込みであり、運用経費を「少なくとも3割削減を目指す」とされた標準化の目的はすでに失われています。国に対してガバメントクラウドの利用を見直すことを求め、システムの運営主権を取り戻すべきです。
民生費では、乳児等通園支援事業は、想定される事業収入では十分な保育体制を整えることが可能とは言えず、継続利用が保障できなければ、乳幼児にとってストレスの大きい生活にならざるを得ません。補助単価を見直し、発達が保障できる事業内容に改めるべきです。
放課後児童クラブは公設公営を堅持すべきであり、人材確保が進まない根本の原因である支援員の処遇改善にこそ取り組むべきです。また、子どもの権利の拠点として児童館を設置すべきです。
高齢者の補聴器助成については、制度の開始によって市民の補聴器装用への関心が高まっていますが、高額のため多くが片耳購入にとどまっています。聴覚機能保持、社会参加促進、認知症予防等の観点から、さらに補助を増額して活用を広げるべきです。
また、部落解放同盟福山市協議会への団体補助金は廃止するべきです。
衛生費では、安定型最終処分場に対する勧告以上の行政指導が続いており、CODが基準値の6倍以上検出される事例も起きています。周辺河川への影響も懸念されることから、下流地域の住民と放流水の環境保全協定を締結し、事業者との協議の場を設けるとともに、定期検査結果を公表すべきです。
労働費では、奨学金返済支援事業の予算額が昨年度実績に応じて減額されていますが、企業の若もの支援策を補助する重要な事業であり、既存の返済制度も対象とするなど、活用しやすい要件へ改善すべきです。
農林水産業費では、年々米の生産量が減少しており、本市においては小規模の米農家を支援することが何よりも求められています。農地の集約化施策では相当の期間を要するため、生産コストの低減ともに、市内産米の公共利用を強め、積極的な販路拡大策を講じるべきです。
土木費では、急傾斜地崩壊対策事業の着手までに相当の期間を要している状況であり、着手分の早期竣工が求められますが、県補助金次第でさらに遅れる可能性もあります。施行要件を細分化し、市独自事業を設け、危険な崖地対策の早期着手を図るべきです。
福山駅前の再生においては、協議体の運営支援業務を長期にわたって同一の企業が随意契約で受諾しており、契約の公正性の問題とともに、市民意見を反映できる協議となっているかが問われています。駅前広場の在り方については、市民の総意によって進められるよう、協議の在り方を見直し、市民参画の仕組みを具体化するべきです。
市民生活の厳しさが増すもとで、市営住宅の果たす役割が高まっており、子育て世帯、障害者世帯、DV被害者等に対応する戸数を増やすとともに、様々な福祉との連携による伴走支援体制を強化すべきです。
教育費では、全市一斉に行ってきた5ラウンドシステムの方針を次年度から見直しますが、突然の転換で現場に混乱を生じさせかねません。「教師の教育の自由」の規定のもと、教育行政はその確立に向けた条件整備が役割のはずであり、反省のもとに現場へのフォローを徹底すべきです。
学力調査については、学校組織内や児童生徒間での序列化や過度な競争が生じることが無いよう、厳正に取り扱わなくてはなりません。
学校給食の公会計化に伴い、今後食材の調達も市の役割となります。市内産米の給食活用の目標値を設定し、調達の仕組みを確立すべきです。
当然のことながら、計上された予算の大部分は市民生活全般を支える有用なものであり、賛成できますが、さきに述べた諸点における政治的比重から反対を表明して、日本共産党三好剛史の討論といたします。
こどもの居場所充実が課題
市長は8月にネウボラセンターを駅前の天満屋に設置し、あわせて子どもの遊び場を併設して整備すること、市内6交流館にキッズスペースを試行的に整備することを明らかにしました。
市が開催した子ども未来つくり100人委員会でも、こどもの居場所を求める声が多数上がっており、居場所の充実は福山市の喫緊の課題となっています。
しかし、18歳までの全ての子どもを対象とする居場所が求められているのであり、どこに住んでいても利用できなければなりません。



民生福祉委員会資料より
子どもまんなかに 地域の拠点として
塩沢みつえ市議は、12月議会に引き続き、こどもの居場所として児童館設置を求めて一般質問を行いました。
塩沢市議は、子どもたちにとって、ありのままの自分が大切にされ、権利を守られながら安心して過ごせる環境が重要であり、ただの居場所を作るだけでなく、成長への支援等を職務とする児童厚生員の配置が位置付けられている児童館でこそ、自分らしく生きていく力をつけることができると訴えました。
また、世田谷区において、子ども食堂など、民間の居場所支援活動を含めたネットワークづくりを進めている取り組みを紹介し、子どもをまんなかにした地域拠点としての機能を福山市でも整備するよう求めました。
子どもの権利守る 安心の居場所に
市長は、こどもの居場所について、放課後児童クラブやこども食堂などに加え、交流館に「交流スペース」を設置しているなどとし、こどもからの悩みなどの声は、関係部署で受け止め、対応していると答えましたが、子どもの権利の視点についての言及はありません。
「子どもの権利条約」の原則(命を守られ成長できる権利・最善の利益の保障・意見表明権・差別の禁止)を守ることを目的とした居場所こそが必要です。