2009/4/14 外堀遺構埋め戻し着手。日本共産党が緊急申し入れ。
日本共産党市議団は14日、福山市が福山駅前整備事業にともなう舟入状遺構の埋め戻し工事に着手するとの報道を受け、羽田市長にたいし、緊急の申し入れを行いました。
埋め戻し現場を視察する日本共産党市議団
申し入れは、①明治期住居跡と堀底の調査を行う②矢板鋼板の打設によって破損した石垣四か所を可能な限り復元する③撤去した石が箕沖埋立地に乱雑に野積みされている。石材の厳重な保管とは程遠い状態をただちに改善する④撤去した石垣の「推定復元は可能」(担当課)とのことであり、早急に石の配置を明らかにし記録を残す⑤埋め戻しについて教育委員会や文化庁からどのような指導を受けたのか。遺構が二次崩壊しない確実な工法をとり、それを公表する⑥これ以上遺跡を破壊しないために「地下送迎場計画」を直ちに中止する⑦福山城跡全域の総合的保存管理計画の策定を行う―ことを求めています。
保護審「綿密な事前調査、石材の厳重保管を」
福山市文化財保護審議会は、「議論が重ねられる中においても、地下送迎場建設を推進する市の既定路線に変更はなく、最終段階では遺構の撤去を最小限に留め、将来の国史跡指定の可能性を残すためにも、必要な条件を付して苦渋の選択を行った」として、「遺構の復元が可能となるように綿密な事前調査と石材の厳重な保管」「埋め戻しや発掘調査は、当審議会をはじめ広島県教育委員会や文化庁からも指導を受けること」「福山城跡全域の総合的保存管理計画の策定」を要望。
市長「活用、国史跡追加指定は後世に託す」
市長は、舟入遺構は、現状保存し、今後の活用や国史跡追加指定については、後世に託したい旨を表明しています。
党市議団「地下送迎場計画」は中止を
日本共産党市議団は、広く市民の意見を聴き、駅前整備の在り方を定めるべきであり、「地下送迎場計画」は中止せよ、と求めてきました。
市は、市民の願いをふみにじり、貴重な遺構を破壊し、地下送迎場を強行。日本共産党市議団は、市の強引なやり方に抗議しました。また、市が矢板鋼板の打設時に、埋蔵石垣遺構を、写真記録も調査もしないまま撤去したことについて、「文化財の破壊行為だ」と批判し改善を要求しました。