(報告:河村ひろ子市議)
11月11日、仁比そうへい参議院議員、大平よしのぶ元衆議院議員と一緒に政府交渉に臨みました。厚生労働省に対し、コロナ感染第7波では多くの介護施設でクラスターが発生した事を踏まえ、「介護現場のコロナ対策」について要望しました。
福山市内のあるショートステイは、高齢者7割、職員6割が感染しました。軽症のため入院せず、そのまま施設内療養です。施設内での行動制限の下、高齢者の身体や認知機能がどんどん低下したことや、事業所の大幅減収など深刻な実態を伝えました。
国はコロナ対応の職員の人件費や衛生用品等の経費を補助する「介護サービス継続支援事業費補助金」を実施していますが、上限額が設定してあるため、全ての経費が補助されません。
「コロナに係る必要経費は国が負担するべき」と強く求めましたが、厚労省は「予算の範囲もあるので、この場で出来るは言えない」と逃げ腰。とても悔しく悲しい気持ちになりました。
高齢者の命を守るために、医療や福祉の予算を抜本的に引き上げることや、介護職員の処遇改善を、国にも県、市にも強く求めていこうと決意を新たにしています。

11月11日、福山民主商工会による福山市への「物価高騰から中小企業・小規模事業者を守るための要望書」の提出・懇談に参加しました。(報告:みよし剛史)

コロナと物価高、ダブルパンチ
最初に、市内事業者への支援策を担当する経済部長・産業振興課長へ要望書が提出されました。
懇談では、飲食店、繊維業、建設業など各分野の事業者から今の窮状の訴えがありました。
福山民商は県内の民商組織とともに営業動向調査を行い、県内で約2800、福山市内で約700もの事業者から回答を得ており、その結果もあわせて報告されました。
3割以上減収の事業者が36%に上り、物価の高騰分が価格に転嫁できていない事業者は約40%にもなっています。
売り上げ減少と仕入れ高騰のダブルパンチの状況は明らかです。
市は「国・県の動向を見極めて、行き渡らない部分への支援を検討する」という姿勢でしたが、参加者からは「コロナ第8波が迫る中でつぶれるかどうかという局面。今までの考えにとらわれない支援をしてほしい」と切実な声が上がりました。
事業主だけ新型コロナの傷病手当がない
次に、自営業者の多くが加入する国民健康保険制度の支援拡充の要望が、保険年金課へ提出されました。
会社勤めなどの協会けんぽ加入者や国保でも被雇用者は、コロナに感染して休業した場合は傷病手当が支給されますが、事業主やフリーランスには何も支給されません。そのため、自治体が独自に事業主向けの傷病手当金や見舞金の制度を設けることが広がっています。
「自分の店でコロナが出れば、長いと1か月近く閉めなくてはならない。従業員には必死で給料を捻出するが、自分への補償は何も無い」「福山市の国保事業は20億円も基金があるのだから、傷病手当金制度を作って欲しい」と訴えられました。
保険年金課は「国に要望しているところ」という答えにとどまっていますが、コロナ禍も3年となり年末に向け第8波が迫る中で、待っている時間はありません。
地方自治体の役割を果たして
事業者支援策にしても、健康保険制度にしても、市民に最も近い自治体だからこそ市民に寄り添った施策を行うことが果たすべき役割ではないでしょうか。

9月議会一般質問や常任委員会、決算委員会での質問の内容をお知らせします。
コロナ禍や物価高が大変です。日本共産党は、消費税減税、光熱水費の補助、給付金の対象拡大などを求めました。福山市はため込み金が197億円、収支も毎年黒字で、財政的には十分に可能です。
中面は、道路建設の土を盛土にする工事、CO2排出、排水能力、幼稚園の耐震化など。
国葬、統一協会、マイナンバーカード強制問題についてもお知らせしています。
ぜひご覧ください。
医療、福祉、中小業者、労働組合など12団体が加盟する「福山市社会保障推進協議会」は10月28日、福山市の社会保障についての予算要望書を市長あてに提出しました。日本共産党のみよし剛史市議が同席しました。

福山市社会保障推進協議会による、社会保障分野における新年度予算要望書(下記参照)の提出に同席しました。福山市からは、福祉総務課が対応しました。
新型コロナ感染や物価高騰などによって暮らしが大変になっています。社会保障の役割が発揮され、福祉サービスが安定的に提供できるかということは、市民の健康や命にも関わる重要な問題です。最も身近な自治体が、市民生活に寄り添った福祉施策を行っているのかが大きく問われます。
毎年、社保協の皆さんは、市民の生活実態と福祉現場の声を行政に届け続け、社会保障制度の改善のために、幅広い分野にまたがる担当各課から文書での回答を積み重ねています。
今回は、子どもの医療費の無料化や、補聴器の補助対象の拡充、保育士の配置基準の改善、国によって削減が続いている介護サービスを自治体として堅持することなどの要望が語られました。
今後、要望項目について、担当する部署との懇談会を持つ予定とのことです。 こうした草の根の市民運動が一歩一歩、行政を動かす力になるはずです(報告:みよし剛史)。
18歳まで医療費無料は全国の流れ
社保協の要望でも強く求められた18歳(年度末)までの医療費無料化を、実施する自治体が増えています。
2023年度から東京都が18歳まで助成対象を拡大し、あわせて都内23区が所得制限や自己負担なしの完全無料を実現させる方針です。
広島県内では、尾道、三次、安芸高田の3市と安芸太田、北広島の2町が所得制限なしで、世羅、神石高原、大崎上島の3町が所得制限ありで18歳まで助成しています。
「就学前まで」の広島県の助成制度を拡充させ、あわせて福山市で「18歳まで無料」を実現するため、日本共産党も力をあわせて頑張ります。
2023年度福山市社会保障分野予算策定にあたっての要望書 (一部抜粋)
1、福山市として、子ども医療費窓口負担の無料化を、2023年度から所得制限なしで、18歳になった3月31日まで実施するよう要望します。
2、 保育施策について
(1)認可保育所・学童保育を整備してください。
(2)子どもの権利・発達を保障するために、現行の基準や条件を抜本的に引き上げてください。
(3)職員の賃金・処遇を専門職にふさわしく改善してください。
(4)全ての子どもが等しく質の高い保育を無償で受けられるようにしてください。
3、 障がい者施策について
(1)新型コロナ感染症が続いている間でも短期入所が安定的に使えるようにしてください。
(2)難聴者の補聴器購入に対する助成制度の創設を要望します。
4、国民健康保険制度について
(1)子ども均等割は、前年の決算剰余金を使い、すべての子どもを対象に全額免除してください。
(2)資格証明書、短期被保険者証の発行をやめてください。
(3)国保税の滞納処分に当たっては、必ず当事者自宅を訪問し、面談の上生活実態をつかみ懇切丁寧な解決策を講じてください。
5、介護保険制度について
(1)介護保険料を引き下げてください。
(2)介護認定について、軽度認定に誘導するのではなく、実態を適切に把握する調査をお願いします。
(3)介護認定の新規の場合は速やかに認定結果を出す仕組みを作ることや、変更申請中にも暫定利用が認められる手立てを検討してください。
6、後期高齢者医療保険制度について
(1)以下の項目について、全国市長会を通じて国に要望してください。
1) 自己負担の原則2割化は中止すること。
2) 保険料、自己負担の軽減のために公的負担を引き上げること。
10月21日、物価高騰対策などの補正予算を審議するための臨時議会が開かれました。日本共産党の質疑の一部をお知らせします。
(報告:みよし剛史市議)
物価高から暮らし守る予算を
21日に開会した臨時議会では、原油価格・物価高騰対策、新型コロナウイルス感染症対策として追加された約33億7400万円の補正予算が審議され、24日の本会議で日本共産党福山市議団は今回の補正予算に賛成し、賛成全員での可決となりました。
今回の予算は、住民税非課税世帯に5万円給付する国の緊急支援給付金と、その対象とならない低所得世帯への福山市独自の支援給付金、その他、観光プレミアムクーポン発行事業や、畜産業者の方への配合飼料の価格高騰分支援などです。
給付金の積極的な周知を
予算審議では、国の住民税非課税世帯への支援給付金と、福山市独自の支援給付金について質問しました。 国の給付金は昨年度からの追加です。前回は対象世帯へ申請書を郵送し、返送があれば10万円を支給しましたが、返送されなかったものが全体の10%にあたる約5000件も発生していたことが判りました。
今回の支援金も同じ仕様となるため、積極的に周知をして支援金を届ける努力が行政には求められます。
また、コロナの影響で収入が急激に減少した世帯も対象になるのですが、自ら情報を得て申請しなければならず、前回までの実績は200件だったそうです。
事業者の支援団体からは、対象となる方に申請を積極的に勧め、申請サポートも行ったと聞いていましたが、福山市は広報やホームページに情報を載せるというものにとどまっていました。
産業支援機関やハローワーク、生活困窮者自立支援を行う機関と連携し積極勧奨することと、申請期間の延長を求めました。
給付金の対象が狭すぎる
今年の物価高騰の影響が、1世帯あたりの平均で年間7~8万円の負担増にもなると試算されている中で、国の給付金が非課税世帯(所得割も均等割も課税されない)のみというのは範囲があまりにも狭すぎます。
そこで福山市が均等割のみが課税されている世帯に対して5万円給付することは一定の評価ができます。
しかし、国の給付金と同様、住民税を基準に支給対象を決めているために支援が必要な世帯に支給されない矛盾が生じてしまうことを、質疑の中で指摘しました。
まず、単身世帯だと、給与収入が年間100万円以下(所得45万円)で非課税になりますが、100万円以上になると均等割のみが課税されている世帯は事実上ほとんどありません。
同じ困窮度でも支援されない
単身世帯だけではありません。例えば、夫婦と子ども2人の4人世帯で所得が同じ200万円でも、夫婦が共働きでそれぞれ100万円の所得の場合は非課税ですが、夫のみの給与収入で妻と子ども2人が扶養家族の場合は課税世帯になってしまいます。
困窮度は変わらないのに、住民税の制度を基準にすると支援が届かないケースが生じます。
所得200万円まで対象拡大を
東京都足立区は、国の給付金の対象外の世帯所得200万円以下の課税世帯に給付金を支給しています。 これが最も公平な基準になると考えたため、対象を世帯所得200万円以下まで広げるよう求めました。
福山市のため込み金=財政調整基金の残高は141億5889万8千円です。
この間、コロナ対策などで取り崩していますが、国の交付金が入ってくるため、大きく減少はしていません。
10月以降に値上げされた食料品は約7000品目と、値上げラッシュは続きます。
市民生活を支えるため、基金を大胆に活用するべきです(みよし剛史)。
国の給付金について
●非課税世帯 対象者には11月中旬に書類が届く予定
●家計急変世帯 対象は今年1月以降に家計が急変し、任意の1か月の収入が非課税相当に減った人。申請必要。
非課税基準は、給与収入で単身世帯(年間100万円以下)、扶養1人(156万円)、2人(205万9999円)、3人(255万9999円)、障害者・寡婦・ひとり親(204万3999円)
◇福山市専用コールセンター084-928-1240(平日8時30分~17時)
予算に対する日本共産党の賛成討論
議第110号 令和4年度福山市一般会計補正予算(第5号)について、日本共産党の討論を行います。
本補正予算は、国の物価高騰対策の事業費補助金約27億5600万円、財政調整基金5億1619万円余などを活用し、歳入歳出にそれぞれ33億7411万4千円を追加し、補正後の予算を2114億7889万7千円とするものです。
原油価格・物価高騰対策として、32億6065万8千円が計上されていますが、その内容は、住民税非課税世帯に5万円給付する国の緊急支援給付金事業費と、住民税均等割課税世帯へ市独自に5万円の給付を行います。その他、観光プレミアムクーポン発行事業、配合飼料価格高騰対策事業費などです。また、新型コロナウイルス感染症対策として1億1345万6千円が計上されています。
いずれも重要な施策であり、以下の要望を付して賛成の討論と致します。
1、本補正後の財政調整基金の当年度末残高見込は141億5889万8千円との事であり、市独自の支援策を講じる財源は十分あります。10月以降に値上げされた食料品は約7000品目にのぼるなど、多くの市民・事業者の生活や営業はこれまでになくひっ迫しています。市民生活を支えるための手厚い支援策を早急に講じるため、さらに基金を活用すること。
1、均等割のみ課税されている世帯への市の給付金は、世帯所得200万円以下の世帯にも対象を拡大すること。国の住民税非課税世帯等への給付金事業のうち家計急変世帯へ申請ができる事を幅広い機関と連携し周知すること。
1、新型コロナや原油価格・物価高騰の影響を受けている中小業者の経営を支えるために、水道光熱費、燃料費などに係る支援金を支給すること。また、店舗の家賃やリース代など固定費の補助を行うこと。
1、農業・漁業支援として、肥料・種・漁業用資材などの物価高に対応する支援金を支給すること。
1、新型コロナ感染症が発生した場合に、衛生用品や人件費等に充てることができる障害福祉サービス・介護サービス継続支援事業費補助金については、国が定める上限額を超えた場合は、施設の持ち出しとなるため市独自に補助すること。また、当制度の補助金の上限額の廃止を国に要望すること。ケア労働者への特別勤務手当補助金を市独自に創設すること。
日本共産党は、市民のみなさんと力をあわせて要望実現に取り組んでいます。
10月は、2つの市民団体と福山市との懇談に同席しました。
(報告:みよし剛史市議)
生健会「物価高から暮らし守って」
福山生活と健康を守る会」(生健会)の方々による、福山市長あての要望書提出と懇談に同席しました。
福山市からは生活福祉課4名が対応しました。

電気代や食料品の価格の高騰は、特に所得の低い方々の生活を直撃しています。
生健会は日々、生活に困っている方々の相談に対応し、必要な支援を行っていますが、生活必需品や電気代の高騰に関する相談が数多く寄せられているそうです。
国が物価高騰の影響を受けた生活者や事業者を支援する「電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援地方交付金」を設けたことから、この度の要望では、福山市に対して交付金の活用も含めて、独自の低所得者への生活支援策を講じるよう求められています。
懇談の中では参加された方から、「物価が高騰して貯金もできない中で、生活保護費でエアコンの修理費を出すことができない取扱いになっている。どうすればいいのか」「生活保護費の冬季加算は以前の3千円から今は2700円~2800円程度に減額されているが、これでは灯油18リットル程度の加算にしかならない。非常に厳しい」「ガス代も上がって台所仕事を冬場でも水で我慢する実態がある」など、様々な切実な実態が語られました。
物価・エネルギー高騰の中で冬に向かおうとしていますが、自治体として支援の必要性が非常に高まっていると感じました。
福山市では10月21日に臨時議会が開かれ、支援策について審議されます。
市民の生活実態を率直に伝えたいと思います。(みよし)
要望項目は以下の通りです。
1.住民税非課税世帯、ひとり親世帯、生活保護制度の利用世帯等の低所得者を対象に、少なくとも1世帯当たり5万円の給付金を支給してください。
2.すべての市民、事業者を対象に、期間を定めた上下水道料金の減額・免除を行ってください。同時に、住民税非課税世帯、ひとり親世帯、生活保護制度の利用世帯等の低所得者を対象に、恒常的な上下水道料金の減額・免除の制度を作ってください。
3.エネルギー費用負担を軽減するため、住民税非課税世帯、ひとり親世帯、生活保護制度の利用世帯等の低所得者及び、高齢者世帯、障がいのある人がいらっしゃる世帯、子育て世帯を対象に、エアコンの購入資金、修理費用を補助してください。また、恒常的な補助制度を作ってください。
4.冬を迎えるにあたって灯油価格の高騰が予想されます。費用負担軽減のため、住民税非課税世帯、ひとり親世帯、生活保護制度の利用世帯等の低所得者及び、高齢者世帯、障がいのある人がいらっしゃる世帯、子育て世帯を対象に、灯油の購入資金を補助してください。また、毎年冬期に利用できる灯油購入代金の補助制度を作ってください。
5.子育て世帯、ひとり親世帯の負担軽減のため、将来にわたって給食費を無償にしてください。また、就学援助制度の内容充実や対象世帯の拡充を行ってください。

母親大会「母と子の願い実現を」
福山市母親大会の方々と福山市との要望懇談会に、河村ひろこ市議とともに同席しました。
母親大会は、母と子がいつまでも安心して暮らせる平和な世の中の実現を求める市民運動が発端となり、毎年福山市でも大会が開催されています。
今年の1月、母親大会実行委員会は市民アンケートをもとに、福山市へ要望を提出していました。
市からの文書回答をもとに8月に懇談を予定していましたが、コロナ第7波の影響で延期となり、この度ようやく実現しました。
要望内容は「子ども」「教育」「食」「環境」「平和」「くらし」の6分野から78項目にも及びますが、そのどれもが市民の方々から寄せられた願いによるものです。
懇談には実行委員会から14名、福山市から16名の関係各課が集まり、その場で出された意見、要望にも回答する形で進行しました。
「保育士の配置基準の改善」「国内産小麦・有機米の活用促進」「タブレットによるオンライン授業についての課題」「大地震による津波発生に備えた対策の在り方」「自衛隊募集のための住民基本台帳の閲覧と個人情報収集の福山市での実施状況について」「介護分野の深刻な人手不足の問題」などなど、本当に幅広い分野で、市民の生活実態も踏まえた意見が出されました。
担当する各課の課長の方々にも真摯な受け答えをして頂きましたが、こうした意見交流が市民の要求にこたえる福山市政を作ることにつながると思います。
私自身、学びが多くありました。 福山市長にもぜひ直接市民の要望を聞いていただきたいと思います。(みよし)